JASRAC、2021年度通期分配額は前年度比96.1%の1,159億円余
日本音楽著作権協会(JASRAC)は3月14日、作家・音楽出版社等の権利者に著作物使用料を分配した。2022年3月の分配額は、329億8,587万9,534円(前年度同期比98.4%)となった。
この結果、2021年度通期(2021年6月、9月、12月および2022年3月の4期合計)の分配額が確定し、1,159億7,205万7,244円(前年度比96.1%)となった。
この分配額は、主に2020年度下半期(2020年10月〜2021年3月)と2021年度上半期(2021年4月〜9月)の使用料収入が反映されたもので、JASRAC史上3番目の分配額となった。
利用分野別に見ると、演奏会等・大規模演奏会等は新型コロナウイルス感染症の影響により、公演数の減少に加えて入場者数を制限する等、公演規模を縮小して開催するものが多かったため、合計で約35.9億円(前年比69.7%)となった。社交場カラオケは、新型コロナウイルス感染症の影響で店舗の閉店・休業が相次いだため、約93.0億円(前年比85.5%)となった。放送等は、2020年度の放送事業収入の減少により2021年度の年間使用料徴収額が減少した影響が2021年12月分配から反映されたことなどから、約295.6億円(前年比94.2%)となった。インタラクティブ配信は、サブスクリプションサービスや動画配信サービスの市場が好調を維持していることなどから、約356.2億円(前年比107.1%)となった。
2021年度通期の分配対象楽曲数は、282万6,076曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者7万6,252人、音楽出版社2,895社です。このほか、117の外国団体を通じて38万3,105人の著作者、4万8,318 社の音楽出版社にも使用料が分配される。