ローランド、22年1月〜3月期は減益 生産稼働回復などにより前期Q4比で大幅増収増益
ローランドは5月11日、2022年12月期第1四半期の連結業績(2022年1月1日〜2022年3月31日)を発表した。
当第1四半期連結累計期間の売上高は209億7,800万円(調整後前年同期比5.3%減)となった。営業利益は25億6,700万円(調整後前年同期比40.0%減)、経常利益は26億100万円(前年同期比40.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19億1,200万円(前年同期比44.1%減)で減収減益となった。これは前年第1四半期連結累計期間において2020年12月期末の在庫政策による一時的な増収要因(約20億円)があったことなどによるもので、直前四半期である前年第4四半期連結会計期間比では増収増益となった。
鍵盤楽器の主要カテゴリーでは、電子ピアノは、ステイホームを契機に顕在化した電子ピアノ需要は高いレベルを維持しているものの、慢性的な原材料需給のひっ迫により、需要に対しての供給不足が継続した。低価格帯製品の販売は供給不足の影響を受けたが、一方で高価格帯製品やグランドタイプの製品供給は一部改善し、販売は概ね計画どおりに推移した結果、売上高65億5,300万円(調整後前年同期比4.5%減)となった。
管打楽器の主要カテゴリーでは、電子ドラムは、市況に若干の落ち着きが見られるものの、前期発売のフラッグシップ音源を搭載した高価格帯製品等が好調に推移した。電子管楽器は、当第1四半期に発売したエアロフォン・シリーズのスタンダード・モデルを中心に、中高価格帯製品の販売が好調に推移した結果、売上高48億9,300万円(調整後前年同期比2.3%減)となった。
ギター関連機器の主要カテゴリーでは、ギターエフェクトがコンパクトエフェクターの供給不足で苦戦したが、前期発売したルーパー・シリーズや、今期発売したマルチ・エフェクターが貢献し好調に推移した。楽器用アンプは、需要が旺盛なKATANAアンプシリーズを中心に供給不足が継続したが、販売は概ね計画どおりに推移した結果、売上高50億6,500万円(調整後前年同期比8.4%減)となった。
クリエーション関連機器&サービスの主要カテゴリーでは、シンセサイザーは、コンパクトサイズのステージピアノや、今期発売した軽量ボディに最新機能を搭載したシンセサイザーの新製品が好調に推移した。ダンス&DJ関連製品では、前期第4四半期に発売したロングセラーを続けるサンプラーの最新モデルの販売が好調に推移した。ソフトウエア/サービス分野では、ソフトウエア音源等を定額会費で提供するサービス、Roland Cloudにおいて、同社シンセサイザーの機能を拡張する追加音源の提供を行った。売上高27億5,800万円(調整後前年同期比1.7%減)となった。
映像音響機器の主要カテゴリーでは、ビデオ関連製品は、ステイホームを契機とした個人の配信需要は一巡したものの、各国のイベント需要は回復傾向にあり、高価格帯製品が好調に推移した結果、売上高10億6,600万円(調整後前年同期比15.6%減)となった。
当期の通期連結業績予想は、2月10日に公表のものを据え置いた。