ヤマハ、22年4月〜6月期は35.9%減益
ヤマハは8月3日、2023年3月期第1四半期の連結業績(2022年4月1日〜2022年6月30日)を発表した。
売上収益は、中国・上海のロックダウンや半導体調達難などの影響を受けたものの、対USドルの為替レートが大幅な円安になったことから、前年同期に対し34億円(3.3%)増加の1,059億円となった。事業利益は、実質減収の中、為替影響も限定的であったことから、前年同期に対し24億円(18.0%)減少の110億円となった。また、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期は固定資産売却益を47億円計上したこともあり、48億円(35.9%)減少の86億円となった。
楽器事業について、アコースティックピアノと電子楽器は上海のロックダウンの影響などにより、中国での販売が減少し、全体でも減収となった。ギターは中国で2桁成長したほか、北米でも販売を伸ばしたが減収となった。管弦打楽器は北米での販売が大幅に回復したことなどから増収となった。セグメント全体の売上収益は734億円(前年同期比7.0%増)と前年同期に対し48億円の増収、事業利益は96億円(同8.0%減)と8億円の減益となった。
音響機器事業について、オーディオ機器と業務用音響機器は、半導体調達難による商品供給不足などにより減収となった。ICT機器は、前年の国内の会議システム需要増の反動で減収となった。セグメント全体の売上収益は228億円(前年同期比7.0%減)と前年同期に対し17億円の減収、事業損失は4億円(前年同期は13億円の利益)と17億円の減益となった。
部品・装置、その他の事業について、電子デバイス、自動車用内装部品、FA機器はいずれも減収、ゴルフ用品は増収となった。セグメント全体の売上収益は98億円(前年同期比3.6%増)と前年同期に対し3億円の増収、事業利益は18億円(前年同期比9.0%増)と1億円の増益となった。
2023年3月期の通期業績予想は、5月11日に公表した売上収益4,400億円(前期比7.8%増)を4,600億円(前期比12.7%増)に修正、事業利益500億円(前期比16.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益375億円(前期比0.7%増)。
半導体調達難などによる商品供給不足の継続に加え、上海ロックダウンの長期化などの影響があるものの、対USドルの為替レート見直し等により売上収益は上方修正、為替影響が限定的であることから利益は据え置いた。