バンダイナムコHD、22年4月〜6月期は経常利益78.3%増
バンダイナムコホールディングスは8月5日、2023年3月期第1四半期の連結業績(2022年4月1日〜2022年6月30日)を発表した。
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高2,162億4,100万円(前年同期比21.5%増)、営業利益443億9,300万円(前年同期比64.3%増)、経常利益512億7,400万円(前年同期比78.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益370億1,900万円(前年同期比77.0%増)となった。
デジタル事業は、家庭用ゲームにおいて、当第1四半期連結累計期間には大型の新作タイトルの発売はなかったが、前連結会計年度に発売したワールドワイド向けタイトル「ELDEN RING(エルデンリング)」等の既存タイトルのリピート販売が好調に推移し業績に貢献した。ネットワークコンテンツにおいては、主力タイトルや前連結会計年度にサービスを開始したタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。
この結果、デジタル事業における売上高は895億9,900万円(前年同期比34.1%増)、セグメント利益は294億1,100万円(前年同期比148.7%増)となった。
トイホビー事業は、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により、国内外において好調に推移した。また、国内においては、定番IPや新規IPを活用した玩具に加え、トレーディングカードゲーム、菓子やカプセルトイ等の玩具周辺商材が人気となった。
この結果、トイホビー事業における売上高は948億7,200万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は143億6,300万円(前年同期比0.9%減)となった。
IPプロデュース事業は、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等のIPに関する映像作品の制作、映像・音楽パッケージソフトの販売、ライブイベントの開催、配信等を行ったが、映像制作についてはコスト先行のビジネスモデルのため利益への貢献は限定的となった。ライセンス収入についてはIP関連のライセンス収入が好調だった前年同期には及ばなかった。
この結果、IPプロデュース事業における売上高は156億8,600万円(前年同期比10.2%減)、セグメント利益は10億8,500万円(前年同期比66.3%減)となった。
アミューズメント事業は、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けた地域があったものの、当第1四半期連結累計期間においては国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で127.1%となる等、国内外の施設事業が回復。また、機器販売事業についても欧米を中心に好調に推移した。アミューズメント事業においては、今後も効率化に加え、グループの商品・サービスの活用を強化する等のバンダイナムコならではの取組みを推進し収益基盤の強化を目指している。
この結果、アミューズメント事業における売上高は230億2,200万円(前年同期比51.2%増)、セグメント利益は21億1,300万円(前年同期は6億6,200万円のセグメント損失)となった。
その他事業は、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
その他事業における売上高は70億2,700万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は1億3,100万円(前年同期比10.9%減)となった。
2023年3月期通期の連結業績予想数値は、第3四半期連結累計期間以降に家庭用ゲーム大型タイトルの発売と大型商戦である年末年始商戦を控えていることや、国内外において新型コロナウイルス感染拡大の継続や為替相場の変動による影響等先行き不透明な状況が継続していること等を踏まえ、5月11日公表から見直しを行わず、売上高8,800億円(前期比1.0%減)、営業利益1,000億円(前期比20.3%減)、経常利益1,010億円(前期比24.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益700億円(前期比24.5%減)を見込む。