ヤマハ、22年4月〜9月期は増収増益 通期予想は為替レートの見直し等により上方修正
ヤマハは11月2日、2023年3月期第2四半期の連結業績(2022年4月1日〜2022年9月30日)を発表した。
2023年3月期第2四半期の売上収益は、中国ロックダウンや半導体調達難などの影響を受けたものの、対USドルの為替レートが大幅な円安になったことから、前年同期に対し195億円(9.8%)増加の2,180億円、事業利益は、材料費などのコストが上昇する中、限定的ながら為替影響の寄与もあり、前年同期に対し9億円(3.9%)増加の244億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、為替差益の計上があったものの、前年第1四半期に固定資産売却益を47億円計上したこともあり、6億円(2.9%)減少の208億円となった。
楽器事業は、アコースティックピアノが中国ロックダウンの影響などにより減収、電子楽器がほぼ前年並みの実績となった。ギターは中国での2桁成長が牽引し増収、管弦打楽器は北米での販売が大幅に伸長したことなどから増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し163億円の増収となる1,501億円(前年同期比12.1%増)、事業利益は、13億円の増益となる206億円(同6.6%増)となった。
音響機器事業は、オーディオ機器と業務用音響機器が半導体調達難による商品供給不足などにより減収、ICT機器がほぼ前年並みの実績となった。セグメント全体の売上収益は、為替の影響もあり前年同期並みの実績となる474億円(前年同期比0.1%増)、事業利益は、為替のマイナス影響もあり12億円の減益となる5億円(前年同期比71.7%減)となった。
部品・装置、その他の事業は、電子デバイスとFA機器が減収、ゴルフ用品が大幅な増収となった。セグメント全体の売上収益は、前年同期に対し32億円の増収となる205億円(前年同期比18.6%増)、事業利益は、8億円の増益となる34億円(前年同期比30.5%増)となった。
2023年3月期通期業績予想は、半導体調達難などによる商品供給不足の継続に加え、中国ロックダウンの長期化、エントリーモデルの需要減速などの影響があるものの、為替レートの見直し等により、売上収益を従来予想4,600億円から4,700億円(前期比15.1%増)、事業利益を同500億円から520億円(前期比20.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益を同375億円から410億円(前期比10.1%増)に上方修正する。