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ローランド、22年1月〜9月期は経常利益34.3%減

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ローランドは11月9日、2022年12月期第3四半期の連結業績(2022年1月1日〜2022年9月30日)を発表した。

当第3四半期連結累計期間について、最大市場である北米の好調は継続、7-9月は欧州を中心に低価格帯で需要が軟化、円安が寄与したことなどにより、売上高は646億2,200万円(調整後前年同期比7.6%増)、価格適正化により7-9月はコロナ前の売上総利益率を回復(為替および会計基準変更影響除く)、販売減/為替影響/Drum Workshop社買収による一時費用などにより、営業利益は62億8,800万円(調整後前年同期比28.2%減)、経常利益は58億7,200万円(前年同期比34.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は50億7,500万円(前年同期比34.4%減)となった。

鍵盤楽器の主要カテゴリーについて、電子ピアノは、ステイホームを契機に顕在化した需要が、引き続きコロナ前よりも高いレベルで継続した。一方欧州では、特に低価格帯製品について、物価高騰等による需要の減少も見られたことなどにより、売上高は208億2,000万円(調整後前年同期比13.1%増)となった。

管打楽器の主要カテゴリーについて、電子ドラムは、中国ロックダウン影響及び一部新製品の発売遅延もあり、販売は想定を下回った。電子管楽器は、引き続き市場への注目度は高い状況が継続しているが、一部製品の供給不足や、主力市場である中国でのロックダウン影響を受けたことなどにより、売上高は139億5,300万円(調整後前年同期比3.0%減)となった。

ギター関連機器の主要カテゴリーについて、ギターエフェクトは、前期発売したルーパー・シリーズや、コンパクトエフェクターの「技クラフト」シリーズ、今期発売したマルチ・エフェクター等が好調に推移した。楽器用アンプは、中国においてはロックダウン影響によりドラム用アンプを中心に苦戦したが、ギター関連機器全体としては堅調な販売が継続したことなどにより、売上高は161億800万円(調整後前年同期比10.2%増)となった。

クリエーション関連機器&サービスの主要カテゴリーについて、シンセサイザーは、中高価格帯において供給不足が継続したが、コンパクトサイズのステージピアノ等が引き続き好調に推移した。ダンス&DJ関連製品では、本格的なエレクトロニック・ミュージックを気軽に楽しめる小型のガジェット機器を中心に好調に推移した。また前期第4四半期に発売した、ロングセラーを続けるサンプラーの最新モデル等の販売も引き続き想定を上回った。ソフトウエア/サービス分野では、ソフトウエア音源等を定額会費で提供するサービス、Roland Cloudにおいて、新たなソフトシンセやサウンドコンテンツの提供を継続的に行った。また、エフェクターやアンプのセッティングをユーザー同士で共有できるオンラインサービスやピアノレッスンアプリの提供を開始したことなどにより、売上高は87億9,300万円(調整後前年同期比15.4%増)となった。

映像音響機器の主要カテゴリーについて、ビデオ関連製品は、各国のイベント需要は回復傾向にあるものの、パーツ不足の影響により十分な供給ができず苦戦した。V-MODAブランド製品は、新製品の販売が想定を下回ったことなどにより、売上高は29億5,000万円(調整後前年同期比4.7%減)となった。

当期の通期連結業績は、8月8日公表を据え置いた。

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