NTTが音響業界に参入、初のコンシューマー音響ブランド「nwm(ヌーム)」からオープンイヤー型なのに音漏れを最小限に抑えたイヤフォン2種を発表

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PSZ技術搭載有線モデル「nwm MWE001」

NTTソノリティは、NTTが開発した耳元だけに音を閉じ込める世界初の「パーソナライズドサウンドゾーン」(以下PSZ)技術などを用いたデバイスやサービスを提供する、NTTグループ初のコンシューマー音響ブランド「nwm(ヌーム)」を立ち上げ、音響業界に参入する。今までにない音の技術による新たな音響体験をユーザーやパートナー企業と共創し、社会の様々な課題の解決を目指す。

そして「nwm」ブランド初の製品として、オープンイヤー型なのに周囲への音漏れを最小限に抑えるPSZ技術搭載のパーソナルイヤースピーカー2種を発表する。

ラインナップとして、PSZ技術搭載有線モデルの「nwm MWE001」は11月9日より、オンラインにて発売。価格は8,250円(税込)。PSZ技術搭載ワイヤレスモデルの「nwm MBE001」は今冬、GREEN FUNDING、Indiegogoにて日米でクラウドファンディングを開始する。ヘッドホンモデルの製品化も検討中とのこと。

新型コロナウイルスのパンデミック以降、リモートワークやオンライン授業の普及など私たちの暮らしは大きく変化しました。オンライン配信サービスやSNSも爆発的に発展し、日常生活のあらゆる場面で音楽、動画、チャットといったデジタルコンテンツを介したコミュニケーションが浸透する一方、リアルなコミュニティとの断絶、現実世界での孤立などが新たな社会課題となっている。

これを受け、究極のプライベートな音響空間の構築をめざすNTTソノリティは、NTTコンピュータ&データサイエンス研究所が開発したPSZ技術をコア技術に、分断ではなく、自分の世界と周囲の世界をシームレスにつなぐ音響製品やサービスを提供するコンシューマー音響ブランド「nwm(ヌーム)」を立ち上げた。電信、電話、インターネットと時代とともにと技術革新を続け、人と人の今をつないできたNTTにおいて、グループ初となるコンシューマー音響ブランドとなる。nwmは、「the New Wave Maker」の略で、「音で叶える、あなたと叶える。」というブランドタグラインの元、ユーザーやパートナー企業のリアルな声を聴き入れながら、新たな音響体験や働き方・暮らし方を共創していく。

パーソナライズドサウンドゾーン(PSZ)技術とは、「聴きたい音」のみを届け「聴かれたくない音、聴きたくない音」を届けないようにする、究極のプライベート音響空間(パーソナライズドサウンドゾーン)の構築を目指す技術で、NTTコンピュータ&データサイエンス研究所で開発された。

nwmのオープンイヤー型に適したPSZ技術(※特許出願済)は、ある音波(正相)に対して逆相の音波を当てることで音波同士が打ち消し合い、音が聞こえなくなる作用に着目。特殊なハードウェア設計により特定のエリアに限定した音を再生する。耳元に小さなカプセルのような音の空間が生まれるため、耳を塞がなくても周囲への音漏れを最小限に防ぐという。

従来の音響デバイスのスピーカーは音をより遠くに届けるため、スピーカーユニットを収納するエンクロージャーの中に逆相の音波も閉じ込め、正相との干渉を防いでいた。一方、PSZ技術は本来閉じ込められていた逆相の音波を積極的に活用している。業界の常識や固定観念に囚われなかったからこそ生まれた”逆転の発想”であるPSZ技術には、音響デバイスの新たな可能性が秘められている。

今回発表するPSZ技術を搭載したパーソナルイヤースピーカーは、既存の音響デバイスのような没入感の追求から脱却し、ユーザーが今まさに存在するリアルな環境との価値に着目し“周囲ともつながる“ことを重視したオープンイヤー型イヤホンだ。

パーソナルイヤースピーカーの最大の特徴は、オープンイヤー型なのにもかかわらずPSZ技術により音が周囲に漏れにくい点にある。数センチ程度の耳元だけに音を閉じ込めるため音漏れ不安が軽減し、建物内のアナウンスや人の呼びかけなど周囲の音を聞き取ることもできる。また耳を塞がないため長時間の装着によるストレスもないという。

nwmプロダクトでは、PSZ技術に加え、ソノリティの音響設計技術(※特許出願済)と数百回以上に及ぶハードウェア改良によって市場に挑戦できる音質を実現。音漏れを抑えながら音声コミュニケーションや音楽鑑賞も楽しめる高音質な音響デバイスとなっている。自宅やカフェでのリモートワーク、ジョギングや散歩などの移動中、リアルとオンライン同時の多言語な国際会議など様々なシーンで活用できる。

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