バンナムHD、22年4月〜9月期は増収増益 通期予想を上方修正
バンダイナムコホールディングスは11月10日、2023年3月期第2四半期の連結業績(2022年4月1日〜2022年9月30日)を発表した。
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高4,776億2,000万円(前年同期比21.3%増)、営業利益816億700万円(前年同期比32.2%増)、経常利益923億6,500万円(前年同期比44.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益665億5,700万円(前年同期比68.4%増)となった。
デジタル事業については、家庭用ゲームにおいて、前連結会計年度に発売したワールドワイド向け大型タイトル「ELDEN RING(エルデンリング)」等の既存タイトルのリピート販売が海外を中心に好調で業績に貢献した。また、当第2四半期連結累計期間に発売した「デジモンサヴァイブ」等の新作タイトルの販売が安定的に推移した。ネットワークコンテンツにおいては、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力タイトルや前連結会計年度にサービスを開始したタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。この結果、デジタル事業における売上高は1,938億9,700万円(前年同期比29.6%増)、セグメント利益は446億4,900万円(前年同期比71.7%増)となった。
トイホビー事業については、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により、国内外において好調に推移した。また、国内においては、定番IPの玩具に加え、「ONE PIECE」のトレーディングカードゲームや「機動戦士ガンダム」シリーズのデジタルカード等のカード商材、「キャラパキ」等の菓子商材が人気となった。この結果、トイホビー事業における売上高は2,133億6,800万円(前年同期比19.8%増)、セグメント利益は335億6,200万円(前年同期比1.4%増)となった。
IPプロデュース事業については、IP創出強化を目的に、組織体制の変更を行い、映像・音楽・ライブイベント等に関するリソースやノウハウの集約を実施した。この新体制のもと、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等のIPに関する映像作品の制作、映像・音楽パッケージソフトの販売・配信、ライブイベントの開催やライセンスビジネス等を行ったが、IP関連のライセンス収入が好調だった前年同期には及ばなかった。この結果、IPプロデュース事業における売上高は350億6,500万円(前年同期比2.9%減)、セグメント利益は34億5,900万円(前年同期比13.7%減)となった。
アミューズメント事業については、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けた地域があったものの、当第2四半期連結累計期間においては国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で121.6%となる等、施設事業が回復した。また、機器販売事業が欧米を中心に好調に推移した。アミューズメント事業においては、今後も効率化に加え、グループの商品・サービスと連携した店舗展開等のバンダイナムコならではの取組みを推進し収益基盤の強化を目指すという。この結果、アミューズメント事業における売上高は486億5,700万円(前年同期比24.7%増)、セグメント利益は48億400万円(前年同期比96.3%増)となった。
その他事業については、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。その他事業における売上高は150億7,000万円(前年同期比10.5%増)、セグメント利益は4億5,600万円(前年同期比21.4%減)となった。
2023年3月期通期の連結業績予想数値は、第2四半期連結累計期間の実績が大きく進捗したこと、第3四半期連結会計期間以降のIPや各事業における商品・サービスの展開、為替相場の変動による影響等を踏まえ、売上高を従来予想8,800億円から9,400億円(前期実績8,892億7,000万円)、営業利益を同1,000億円から1,280億円(同1,254億9,600万円)、経常利益を同1,010億円から1,390億円(同1,336億800万円)、親会社株主に帰属する当期純利益を同700億円から950億円(同927億5,200万円)に上方修正した。