JASRAC、2022年度通期の分配額は過去最高の1,256億円余
日本音楽著作権協会(JASRAC)は3月13日、作家・音楽出版社等の権利者に著作物使用料を分配した。2023年3月の分配額は、364億2,283万7,819 円(前年度同期比110.4%)となった。この結果、2022年度通期(2022年6月、9月、12月および2023年3月の4期合計)の分配額が確定し、1,256億4,786万4,749円(前年度比108.3%)となり、2020年度の過去最高額を更新した。この分配額は、主に2021年度下半期(2021年10月~2022年3月)と2022年度上半期(2022年4月~9月)の使用料収入が反映されたものである。
演奏会等・大規模演奏会等は、新型コロナウイルスの影響を受けた前年度に比べ市場が回復傾向にあることから、演奏会等は約50.5億円(前年度同期比157.3%)、大規模演奏会等は約18.9億円(前年度同期比503.4%)となった。
社交場カラオケ・通信カラオケは、新型コロナウイルスの影響を受けた前年度に比べ市場が回復傾向にあることから、社交場カラオケは約100.0億円(前年度同期比107.5%)、通信カラオケは約58.0億円(前年度同期比111.8%)となった。
インタラクティブ配信は、動画配信サービスや音楽サブスクリプションの市場が好調を維持していることから、約414.6億円(前年度同期比116.4%)となった。インタラクティブ配信の分配額が400億円を超えたのは初めて。
授業目的公衆送信補償金は、授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)から受領した補償金の分配を開始した。2021年度分の補償金は2回に分けて受領し、それぞれ2023年3月と6月に分配する。3月の分配額は、約4,200万円となった。
2022年度通期の分配対象楽曲数は、299万954曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者7万9,765人、音楽出版社3,025社。このほか、120の外国団体を通じて39万2,345人の著作者、4万8,888社の音楽出版社にも使用料が分配される。