ドイツ・グラモフォンの新しい映像&音楽配信サービス「ステージプラス」日本上陸
世界最古のクラシック・レーベル、ドイツ・グラモフォンが、昨年秋に世界でスタートさせた配信サービス「ステージプラス」が本日、日本でもローンチされた。また、東京・東京文化会館小ホールで記者発表が同日に行われた。
ステージプラスは、クラシック音楽に特化した映像&音楽配信サービス。有料サービスに加入すると、ユニバーサルミュージックグループの世界的なアーティストのライブ中継、演奏会&オペラ映像、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ、インタビューなどの幅広いコンテンツが体験できる。さらに、ドイツ・グラモフォンとデッカの新譜やカタログ音源もロスレス、ドルビーアトモスなどの最新の技術で楽しめるサブスク・サービスになっている。
記者発表に参加したユニバーサル ミュージックの社長兼最高経営責任者、藤倉尚氏は、ステージプラスの日本版ローンチに際し、「ドイツ・グラモフォンの名盤は、日本において多くの才能あるクラシック音楽演奏家と、多くのファンにインスピレーションを与えてきました。このたびドイツ・グラモフォンの革新的なストリーミング・プラットフォームステージプラスの日本版を発表し、日本のクラシック音楽ファンの皆様に素晴らしい体験を提供できることを嬉しく思います。同時にこのプラットフォームを通じて、より多くの日本のクラシック演奏家を世界に紹介することを楽しみにしています」とコメント。
また、ドイツ・グラモフォンのコンシューマー・ビジネス担当副社長、ローベルト・ツィンマーマン氏は、「ステージプラスは、クラシック音楽の配信における新時代を開くものです。デジタル技術は、音楽を多様に伝える可能性を持っていますが、我々はそれを追求し、ドイツ・グラモフォンの専属アーティストをはじめとする音楽家たちの仕事が、より身近に、生き生きと感じられるようにしたいと考えています」とコメントした。
さらに、ドイツ・グラモフォン社長のクレメンス・トラウトマン氏は、「我々は、クラシック音楽へのアクセス方法に革命を起こし、パートナーや音楽家たちと共に、音楽がもたらし得る最高のものを、聴衆に届けたいと考えています。日本では、国内および海外からのアーティストによる演奏会が盛んであり、高い見識と情熱を持ったファンが数多く存在します。ステージプラスは、アーティストの舞台での活躍とメディアでの展開を、一体かつ総合的に展開する初めてのサービスであり、我々が彼らから得た最初のフィードバックは、非常にポジティブなものでした。ドイツ・グラモフォンは今年、125周年を迎えますが、ステージプラスは、創業以来レーベルの特徴である創造的で革新的な思考のあり方を示す好例と言えます」とステージプラスにかける意気込みを語った。
ステージプラスでは、現在約250本のコンサート映像、1000本を超えるレーベルの音源がオンデマンドで利用可能で、今後も世界有数の歌劇場、オーケストラ、コンサートホール、音楽祭との提携により、ほぼ毎週、豪華なライブ演奏会が配信される予定となっている。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ボストン交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団等の有名オーケストラを、アンドリス・ネルソンス、ヤニック・ネゼ=セガン、ジョン・エリオット・ガーディナー等の一流指揮者が指揮。また、バイロイト音楽祭等の世界的フェスティヴァルのオペラ上演、ヴィキングル・オラフソン、ダニール・トリフォノフ、ヒラリー・ハーンなどのスターソリストの演奏もソロリサイタルや室内楽、オーケストラ演奏会を通して視聴可能。
また、今回の日本でのローンチを記念して、ヤン・リシエツキとキット・アームストロングが出演する東京・春・音楽祭2023の演奏会2本が、4月5日・8日に日本からライブ中継される予定だ。
ステージプラスについて、ユニバーサル ミュージック中欧&ドイツ・グラモフォン会長兼最高経営責任者のフランク・ブリークマン氏は「クラシック音楽のデジタル・コンテンツに対する関心は、急速に高まっています。ドイツ・グラモフォンでは、約2年前にDGステージ(注:ステージプラスの前身となる映像サービス)を立ち上げましたが、コンサートやオペラでのライブ配信の需要は、大幅に伸びています。こうしたなかでステージプラスは、インターネットにおけるクラシック音楽のあり方を一変することになるでしょう。このために尽力してくれた素晴らしいチームと様々なパートナーに、感謝を申し上げたい気持ちです。彼らは、世界中のクラシックの聴衆を喜ばせ、感動させることになるであろう特別なものを作り上げたのです」とコメントしている。