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ストリームメディアコーポレーション、23年1月~3月期は黒字浮上 コンサート事業は予定を上回り好調に推移

ビジネス 音楽業界

ストリームメディアコーポレーションは5月2日、2023年12月期第1四半期の連結業績(2023年1月1日~2023年3月31日)を発表した。

当第1四半期連結累計期間の売上高は27億4,700万円(前年同期比134.0%増)、営業利益は1億8,800万円(前年同期は1億2,400万円の営業損失)、経常利益は1億8,800万円(前年同期は1億1,800万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億7,200万円(前年同期は9,900万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

エンターテインメント事業について、コンサート事業では、オフラインコンサートが本格化し予定どおりの開催数を実施することができた。物価高に伴う原価上昇が生じているが、チケット価格やMD価格等の一部見直し、放送権販売により収益を確保している。結果、当第1四半期連結累計期間におけるコンサート事業の業績については、予定を上回り好調に推移している。MD事業では、各アーティストのオフラインコンサートが本格化したことにより、コンサートグッズの販売に注力した。オフラインコンサート数に比例して、コンサートグッズの制作数も増加し、売上に寄与した。音楽事業では、2タイトルの音源を発売。2月1日にリリースした東方神起のシングル「PARALLEL PARALLEL」は、オリコン週間ランキング上位を獲得した。また2月8日にNCT DREAMが日本初となるシングル「Best Friend Ever」をリリースし、オリコン週間ランキング1位を獲得した。この結果、売上高は20億100万円(前年同期比622.1%増)、セグメント利益は2億3,500万円(前年同期は5,500万円のセグメント損失)となった。

ライツ&メディア事業について、ライツ事業では、版権獲得数は前年同期比5%増と昨年並みとなった。しかし、版権獲得競争の激化に加え為替も不安定な状況のため価格高騰が生じており、今後のコンテンツ調達に影響が出る可能性がある。一方、オリジナル作品が地上波TVにてリメイク放送され話題になっている「夫婦の世界」は、2020年に韓国版をライツ事業で獲得し、KNTVにて日本初放送を行った。当第1四半期連結累計期間において卸先OTTサービスでの視聴数が好調であり、事業実績に貢献している。放送事業では、1月1日に開催されたSMエンタテインメント所属の全てのアーティストが一世に集う大型オンラインコンサート「SMTOWN LIVE 2023:SMCU PALACE@KWANGYA」の世界同時公開に合わせ、KNTVで同時放送した。また、本年度は積極的にBeyond LIVEコンテンツを取り扱っていく方針のもと、SHINeeによる「Beyond LIVE the Movie SHINee :SHINee WORLD」もTV初放送した。加えて出演アーティストの関連番組を編成する等、加入及び解約へのさらなる対応を実施したが、生中継番組等と比較すると効果は限定的だった。この結果、売上高は7億4,600万円(前年同期比16.4%減)、セグメント利益は1億1,500万円(前年同期比72.7%増)となった。

その他事業では、売上高は0円(前年同期比95.9%減)、セグメント損失は900万円(前年同期は900万円のセグメント損失)となった。

2023年12月期の連結業績予想は、2月14日発表のものを据え置いた。当面の間は円安による物価高や経費高騰の影響を受けざるを得ない状況が続くと予想されるが、上半期前半よりキャッシュカウ事業であるコンサート事業を精力的に展開し、2022年度の倍以上となる年間155万人の動員を目指している。国内での韓国コンテンツ需要は引き続き高い人気を維持しており、版権価格の高騰及び顧客囲い込み競争は継続し熾烈な状態にある。また、同社放送事業が属する多チャンネル放送市場は、規模縮小が進み継続して加入世帯数の減少が進むと予想している。