レコチョク、音楽市場の最大活性化へ向けて生成AIを積極的に活用する「with AI プロジェクト」を発足
レコチョクは6月30日、ChatGPTをはじめとする生成AIの積極的な活用による音楽市場への新たな価値提供の実現を目的とした「with AI プロジェクト」を発足した。
レコチョクでは、2001年の創立以来、ダウンロード、サブスク、協業でのビジネスの展開など音楽配信サービスを軸に事業を展開。また、いち早く全サービスのAWSへの完全移行、研究開発機関「レコチョク・ラボ」でのVR制作等の実験、2021年にはweb3時代を見据えて「web3プロジェクト」を立ち上げ、NFTの発行・販売、NFTそのものをチケットにした「レコチョクチケット」など音楽市場を取り巻く環境変化の中、デジタルを積極的に活用し、サービスを迅速に展開してきた。
現在、同社では、音楽配信サービスに加え、音楽業界に向けたソリューションビジネスも推進している。より加速する環境変化にスピーディに対応するためにはAIの活用が有効と考え、本プロジェクトの発足に至った。「with AI プロジェクト」は、その名の通り、「AIと共に」課題解決へのスピーディな対応を推進していく。
- 社内におけるプログラミング開発による業務生産性の向上
7月より順次、業務にてChatGPT Plus、Azure OpenAI Service、Github Copilotを適切に使い分けることによる開発の生産性向上、また、異なる業務システムを生成AIによってシームレスに連携することで業務効率の向上を実現する。 - 自社で展開している音楽業界向けソリューションビジネスにおける品質の向上
音楽業界特有の運用業務を、生成AIを活用して自動化。その過程で得た実践的な知識と経験、効果的な手段を音楽業界におけるバリューチェーンに適用し、多様な運用課題に対する支援を2024年から提供開始。
今後、レコチョクでは、AIの利用に関する社内規定をさらに整備し、また、音楽コンテンツを預かる企業として、生成AIの社会的課題や国内外の動向を注意深く見据え、関連する法律や規制に則り、関連団体とも連携し、楽曲やコンテンツ保護のための社内ガイドラインを強化する。レコード会社およびクリエイターが安心してコンテンツを預けてできる環境を構築し、サービス展開することで、音楽市場の最大活性化へ貢献していくとのこと。
執行役員 松嶋陽太氏コメント
レコチョクでは、音楽にデジタルで付加価値をつけることで、新たな価値を創出し、提供してまいりました。急激に変化を続けているデジタルの分野において、生成AIは、その変化にスピーディに対応し、競争力を維持する上で欠かせない存在です。
この半年間、当社ではChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)を活用したプログラミング開発や運用において業務効率を加速させる可能性を検証してきました。その結果を受け、エンジニア社員中心にChatGPT Plus、Azure OpenAI Service、Github Copilotの社内導入と展開を本格的に決定しました。
今後、AIの活用における多様な議論、特にクリエイティブ分野や著作権に関連する課題にも注視し、法的整備も見据え、関係団体との情報交換を進めながら、社内のガイドラインを整備してまいります。さらに、生成AIの活用により、音楽市場の活性化につながるようなバリューチェーンにおける業務効率化支援を推進していきます。