ローランド、23年1月~6月期は経常利益16.3%減
ローランドは8月9日、2023年12月期第2四半期の連結業績(2023年1月1日~2023年6月30日)を発表した。
当第2四半期連結累計期間について、前年度に買収した米国のドラムメーカーDrum Workshop, Inc.(以下DW社)の新規連結効果や円安効果もあり、売上高は460億9,600万円(前年同期比7.2%増)となった。損益は、コストの減少効果はあったものの、ディーラーの在庫調整に伴う一時的な出荷減少の影響や、DW社における積極的な新製品開発投資等により、営業利益は42億5,600万円(前年同期比9.0%減)、経常利益は40億1,200万円(前年同期比16.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億9,500万円(前年同期比18.6%減)となった。
鍵盤楽器は、売上高118億4,900万円(前年同期比13.9%減)となった。電子ピアノは、今期発売した新製品群が貢献したが、全体としてはディーラーの在庫調整、低価格帯を中心とした製品群の需要軟化の影響を受けた。
管打楽器は、売上高132億7,200万円(前年同期比41.7%増)となった。ドラムは、中国においては、コロナや政府の学習塾に対する規制を背景とした音楽教室縮小の影響を受けたが、新製品の導入を中心に先進国では概ね堅調に推移した。ドラム事業全体としては、DW社の新規連結効果もあり販売は前年を大きく上回った。電子管楽器は、主力市場である中国、日本での市場在庫の調整に加え、中国を中心に新規参入企業との競合もあり、販売は前年を下回った。
ギター関連機器は、売上高112億3,400万円(前年同期比4.9%増)となった。ギターエフェクターは、前年同期間の供給不足から回復し、コンパクトエフェクターを中心に堅調に推移した。楽器用アンプは、米国を中心とした市場の在庫調整により同社からディーラーへの出荷は影響を受けたが、需要は堅調に推移した。
クリエーション関連機器&サービスは、売上高61億5,300万円(前年同期比5.4%増)となった。シンセサイザーは、前年同期間に多くの新製品を発売したため反動減があったが、需要は堅調に推移した。ダンス&DJ関連製品では、既存製品に落ち着きが見られたが、継続的に発売している新製品群が貢献し、好調に推移した。ソフトウエア/サービス分野では、Roland Cloudにおいて、ソフトウエアシンセサイザーやサウンドコンテンツ、ハードウエアのアップデータ等の提供を継続的に行い、会員数は安定的に増加した。
映像音響機器は、売上高21億5,700万円(前年同期比8.0%増)となった。ビデオ関連製品は、個人向け配信需要が落ち着いた一方でイベント需要が回復し、関連製品の需要の高まりを受け好調に推移した。
2023年12月期の通期連結業績は、2月13日に公表したものを据え置いた。