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芸団協、芸術家のセーフティネットに関するアンケート結果を発表 回答者の6割以上が「年収300万円未満」

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アンケート結果報告「実演家の働き方の特性とセーフティネットの必要性」

日本芸能実演家団体協議会(芸団協)は、本日10月3日開催のユネスコ主催「日本における芸術家・文化の担い手の地位向上に関するセミナー」にて、「芸術家等のセーフティネットに関するアンケート」の結果を発表した。

芸団協は、1975年から5年ごとの「芸能実演家・スタッフの活動と生活実態調査」をはじめ、実演芸術に携わる人々の活動規模、働く環境の課題などについて、調査研究を行っているが、多分野からなる文化芸術推進フォーラム(事務局:芸団協)が主導する形で、「芸術家のセーフティネットに関するアンケート(新型コロナウイルス感染症の影響に対する政府の施策の活用状況及び芸術家等のセーフティネットに関するアンケート)」を7月に実施。収入、年金や健康保険などの加入状況、民間保険等の備えの実態などとともに、活動を続けていくために必要なことや、セーフティネットについての意識を調査した。7月7日から7月31日の期間中に、20,273件の回答があった。

アンケートでは、回答者の6割以上が「年収300万円未満」、4人に1人が社会保険制度以外の備えは「金銭的な余裕がないため特に何もしていない」と回答。文化庁のコロナ支援策(公演活動支援)の恩恵については、47.5%の芸術家等が「受けていない」とし、約4割がいまだ「2019年比の収入50%未満」の状況であることが分かった。また、9割以上が「文化芸術活動に特有の収入変動等に備える芸術家のための互助の仕組み」に賛同している。

なお、今回の発表資料とは別に、アンケート調査結果の報告書は、10月以降に、文化芸術推進フォーラムおよび芸団協公式サイトにて公開予定とのこと。