コルグのLive ExtremeがAmazon S3へのアップロードに対応、AWSを利用した世界配信プラットフォームの構築が容易に
コルグは、インターネット動画配信システム「Live Extreme」の最新版となるVersion 1.11にて、Amazon S3へのアップロードに対応したことを発表した。
コルグが2020年9月に発表したインターネット動画配信システム「Live Extreme」は、オーディオ・クロックを配信システムの軸とした「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス/ハイレゾ・オーディオに対応した高い音質が好評を博し、これまでに100公演以上のコンサートやイベントの配信に採用されてきた。ライブ配信では一般的に「RTMP(Real-Time Messaging Protocol)」が利用されているが、Live Extremeでは音声コーデックに、FLACやApple Losslessのロスレス・オーディオ・フォーマットが採用されていることから、再生データそのもの(HLSやMPEG-DASH)をライブ・エンコーダー内で生成し、ファイルをWebDAVまたはFTPプロトコルでオリジンサーバーにアップロードする方式が採られてきた。
このため、従来のLive Extreme配信プラットフォームでは、クラウド上に仮想サーバー環境を用意し、その上に高スループットのWebDAV/FTPサーバーを立ち上げる必要があった。これには専門の知識とチューニングが必要となるため、新規配信プラットフォームを構築する上での課題となっていた。
Live Extreme Encoder v1.11では、ライブ配信データを、AWS(Amazon Web Services)が提供するAmazon S3(Simple Storage Service)サーバーに直接アップロードする機能が追加。Amazon S3 Transfer Accelerationを使って、海外のサーバー(バケット)にデータを高速伝送することも可能となり、Live Extreme配信サーバーを誰でも短期間で安価に構築することができるほか、CloudFront、Lambdaなど他のAWSサービスと組み合わせることにより、世界配信可能なプラットフォームも容易に実現できるようになる。
また、コルグでは、Live Extreme Encoder v1.11のリリースに合わせ、配信事業者に対し、AWSを利用した配信プラットフォーム構築の技術サポート、および受託サービスを開始。Live Extremeに対応した配信プラットフォームを拡充することで、高音質・高画質配信の更なる普及を促すとしている。