CRI・ミドルウェア、22年10月~23年9月期はV字回復 次期はほぼ横ばい見通し
映像・音声に特化したミドルウェアを展開するCRI・ミドルウェアは11月9日、2023年9月期の連結業績(2022年10月1日~2023年9月30日)を発表した。
当連結会計年度の業績は、売上高29億9,099万円(前期比5.3%増)、営業利益3億4,488万円(前期比254.0%増)、経常利益3億7,925万円(前期比173.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失の計上により2億3,258万円(前期は3億3,960万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。
ゲーム事業について、同社製ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」等の国内ライセンス売上は、当第3四半期において複数の一括ライセンス契約を受注したことにより増加した。一方、海外向けは中国において新型コロナウイルス感染症の影響で停滞していたライセンス売上が当第3四半期より回復に転じたものの、これまでのマイナス分を補うまでには至らず減少した。ツーファイブが行う音響制作は、音声収録業務が堅調に推移した。アールフォース・エンターテインメントが行うゲーム開発/運営の売上は、当第2四半期で終了した開発案件に代わる大型の新規案件を獲得できず減少した。当セグメントの売上高は19億7,180万円(前期比8.9%減)、セグメント利益は1億8,497万円(前期比20.3%増)となった。
エンタープライズ事業について、組込み分野の売上は、カラオケ案件の受注が好調に推移し増加した。また、モビリティについてもADX-AT(サウンド開発ソリューション)の採用台数が大幅に増加したことによりライセンス収入が伸長し増加した。新規分野の売上は、CEDECなどのカンファレンスシステム開発案件を複数受注し増加した。また、特定顧客からの公共系システム開発案件が堅調に推移したことに加え、当第3四半期で新たに電子玩具向けシステム開発案件を受注したことにより増加した。当セグメントの売上高は10億1,918万円(前期比50.6%増)、セグメント利益は1億5,991万円(前期は5,633万円のセグメント損失)となった。
同社グループの次期の連結業績の見通しは、売上高が前期比1.3%増の30億3,000万円、営業利益が同2.9%増の3億5,500万円経常利益が同0.2%増の3億8,000万円親会社株主に帰属する当期純利益が同22.5%増の2億8,500万円を見込んでいる。