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第一興商、23年4月~9月期は経常利益69.0%増 売上高は第2四半期としては過去最高となる712億円

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第一興商

第一興商は11月9日、2024年3月期第2四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。

当第2四半期の業績は、売上高は第2四半期として過去最高となる712億5,600万円(前年同期比17.4%増)、営業利益は93億7,700万円(同71.5%増)、経常利益は97億5,800万円(同69.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同期にあった助成金収入28億6,800万円が当第2四半期では剥落したことにより65億7,600万円(同9.8%増)となった。

業務用カラオケ事業においては、事業環境の改善を背景に、機器賃貸件数の拡大とコロナ禍の影響により減速していた旧機種から新機種への入替えを推進することにより、安定的収益基盤の強化に努めるとともに、ライブ映像・アニメ映像・ミュージックビデオなどの映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図った。このようななか、4月にはフラッグシップモデルの後継機種である「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」を発売した。マイクを通して声による楽曲予約やリモコン操作を可能にした「Aiアシスタント」機能を拡充し、英語・中国語・韓国語の発話にも対応したほか、実在のライブ会場の音響特性を再現する「ライブサウンド」機能に、数千人の大合唱やコール&レスポンスを演出する「エキサイトライブホール」を追加するなど、うたう楽しさをさらに追求した機能が好評となり、発売以降、計画を上回る出荷状況となった。また、エルダー市場においては、コロナ禍においてかなわなかった介護施設等への訪問営業が一部で可能となるなど事業環境が改善するなか、オンラインイベントを定期的に開催するなどウェブの活用にも注力し、稼働台数の増加に努めた。以上の結果、新商品の好調な出荷とともに、機器賃貸件数及びDAM稼働台数が堅調に増加したことにより、売上高は前年同期比6.2%の増収となり、営業利益は機器賃貸に係る原価や販管費の増加などの影響により、前年同期比7.0%の減益となった。

カラオケ・飲食店舗事業においては、カラオケ3店舗、飲食5店舗の出店を行い、カラオケ2店舗と、飲食複合業態の統合及び業態変更を行ったことに21店舗が閉店となったことにより、当第2四半期末の店舗数はカラオケ509店舗、飲食167店舗となった。5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが引き下げられたことなどにより、店舗の集客は期初から回復傾向で推移し、当第2四半期の既存店売上高はコロナ禍以前に比べカラオケ店舗で約10%減、飲食店舗で約10%増の水準まで回復し、前年同期比ではカラオケ店舗で約30%増、飲食店舗で約40%増となった。このようななか、9月に35周年を迎えたビッグエコー店舗においては、優里やももいろクローバーZといったアーティストとのコラボレーションのほか、取引先企業の主力ブランドでカラオケルーム内を装飾した「グッドカンパニールーム」や「ビッグエコーカラオケグランプリ」など、35周年を盛り上げる様々な施策を通じて、カラオケから足が遠のいていたユーザーの呼び戻しを図るとともに、最上位機種である「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の早期導入やビッグエコーアプリへデンモクアプリ起動機能を搭載するなど、顧客満足度向上に努めた。また、飲食店舗においてはコールセンター機能の拡充を行い宴会予約の獲得を強化したほか、ダーツ業態3店舗を出店するなど、幅広く集客の獲得を推進した。以上の結果、売上高は前年同期比35.2%の増収となり、26億8,000万円の営業利益となった。

音楽ソフト事業においては、イベント・コンサート等が再開され、音楽業界にも活気が戻りつつあるなかで、CD・DVD等の商品販売及びテレビ番組制作事業がほぼ計画水準で推移した。以上の結果、売上高は前年同期比1.6%の減収となり、営業利益は前年同期比58.0%の増益となった。

その他事業においては、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業が堅調に推移し、当第2四半期末時点で2,300施設、28,000車室を超える規模に拡大した。また、土地オーナーに向けたテレビCMなどを通じて「ザ・パーク」ブランドの認知拡大に努めた。以上の結果、売上高はパーキング事業収入の増加などの影響により前年同期比14.7%の増収となり、営業利益は前年同期比0.9%の増益となった。

2024年3月期の通期予想は、8月9日に発表したものを据え置いた。

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