NexTone、23年4月~9月期経常利益は35.6%増の4.4億円
NexToneは11月10日、2024年3月期第2四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。
当第2四半期連結累計期間の経営成績については、主力の著作権等管理事業(著作権管理業務及びデジタルコンテンツディストリビューション業務)が順調な新譜リリース、配信市場の伸長、管理楽曲と取扱原盤の増加、営業活動の強化等を背景に堅調に進展し、キャスティング事業も前期までの新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、売上高は増収となった。利益面でも、増収に伴う増益の他、前年同期に発生した役員退職慰労金制度廃止に伴う一時的な人件費増加要因がなくなったこともあり大幅増益となった。なお、当第2四半期連結累計期間においては、レコチョク及びその子会社であるエッグスの業績は含まれておらず両社の貸借対照表のみの連結となる。
以上の結果、売上高は44億3,701万円(前年同期比107.1%)、営業利益は4億3,925万円(同136.1%)、経常利益は4億4,086万円(同135.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億9,972万円(同136.0%)となった。
著作権管理事業は、音楽著作物の利用時期と同社著作権管理業務の売上計上時期にはおおよそ1~2四半期のタイムラグが生じるため、当第2四半期連結累計期間の音楽著作権使用料の対象となる利用時期は主に2022年10月~2023年6月となる。当該期間における著作権管理業務及びデジタルコンテンツディストリビューション(DD)業務は、CD/映像ソフトのリリース、配信市場の伸長、管理楽曲と取扱原盤の増加が堅調に推移し、Afterコロナにおける余暇時間の使い方の変化や配信市場規模拡大に伴う市場成長率の変化の傾向がみられる中、更なる営業活動の強化による新規取引先開拓や楽曲特定精度の向上による徴収額増加等に取り組んできた。以上の結果、売上高は41億4,186万円(前年同期比104.2%)と増収となったが、人件費等の販売費及び一般管理費が増加し、セグメント利益は7億1,075万円(前年同期比98.5%)となった。
キャスティング事業は、Afterコロナにおいてリアルイベントが活性化し、人気ミュージカルや舞台のライブビューイング、映像作品の先行上映会、家庭向け動画配信コーディネート、自主興行フェスの開催等様々なサービスの開発提供に取り組んできた。以上の結果、売上高は2億5,246万円(前年同期比191.8%)と大幅増収となったが、当第1四半期連結会計期間に発生した過去のイベントの費用確定に伴う売上原価の追加計上等によりセグメント損失は500万円(前年同期は156万円の利益)となった。
2024年3月期の通期連結業績予想について、売上高を従来予想101億円から38.6%増の140億円(前期実績88億1,400万円)、営業利益を同10億円から40.0%減の6億円(同8億4,000万円)、経常利益を同10億円から40.0%減の6億円(同8億4,100万円)、親会社株主に帰属する当期純利益を同7億円から42.9%減の4億円(同6億3,100万円)に修正した。
同社は9月28日に公表したレコチョクの株式取得に伴うレコチョク及びその子会社であるエッグスの連結子会社化に伴い、株式譲渡実行日の属する四半期末である2024年3月期第2四半期連結会計期間末においては、両社の貸借対照表のみを連結し、2024年3月期第3四半期連結会計期間より両社の損益計算書を連結する予定だ。
修正の理由について、第3四半期連結会計期間より両社の業績が反映されるので、前回発表の予想に対し、売上高は38.6%増の大幅増収となり、一方でレコチョク及びエッグスにおける先行投資等の影響により営業利益、経常利益、及び親会社株主に帰属する当期純利益は下回る見込みとなるためと説明している。