スペースシャワーネットワーク、23年4月~9月期は経常利益176%増
スペースシャワーネットワークは11月10日、2024年3月期第2四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。
当第2四半期連結累計期間は、5月27日・28日千葉・幕張メッセ国際展示場にて、前年同期に新たに立ち上げた、ヒップホップをテーマとする国内最大規模のフェスティバル「POP YOURS」が、チケット完売となる約3万人動員を実現したことに続き、2023年8月25日~27日の3日間、同社主催の野外ライブ・イベント「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2023」を開催し、コロナ禍以前同様に、5ステージ制や観客の声出し、イベント名物である熱気球等を復活させ、あらたに新設された「ラブシャラウンジ」を含めた全日程・全券種が完売するなど、過去最大の約8万人を動員した。
さらに、9月30日には、東京・大阪にてエンタテインメントカフェ「あっとほぉーむカフェ」計10店舗を運営する同社の完全子会社インフィニアが、「あっとほぉーむカフェ」の世界を完全バーチャル化した、メイドとのコミュニケーションサービス「バーチャルあっとほぉーむカフェ」のスマートフォンアプリ版をリリースした。場所などの制約がなく、さらに自由にコミュニケーションの楽しさを届けるサービスの提供を目指すとともに、事業の拡大を図っていく。
これらの取り組みに加え、店舗ビジネスのコロナ禍からの回復や、ディストリビューション事業における音楽配信の好調などにより、売上高は90億2,660万円と前年同期比14億3,479万円増(同18.9%増)と増収となった。また、営業損益は営業利益6億8,380万円と前年同期比6億2,087万円増(同986.7%増)と大幅な増益となった。経常損益以降の段階利益においては、昨年度まで獲得のあった、コロナ禍におけるイベント開催への補助を目的とした助成金制度の終了に伴う営業外収入の大幅減があったものの、経常利益6億7,915万円と前年同期比4億3,315万円増(同176.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4億2,493万円と前年同期比2億962万円増(同97.4%増)と、増益となった。
メディア セグメントの有料放送事業においては、番組販売売上が減少したことなどにより、前年同期比で減収減益となった。また、映像制作事業においても、ミュージックビデオの制作案件等の受注減少などにより、前年同期比で減収減益となった。この結果、当セグメントの売上高は20億488万円と前年同期比3億3,861万円減(同14.4%減)となり、セグメント損益(経常損益)についてはセグメント利益(経常利益)1億2,481万円と前年同期比1億238万円減(同45.1%減)と、減収減益となった。
ライブ・コンテンツ セグメントのライブハウス事業やエンタテインメントカフェ事業など店舗ビジネスにおいては、コロナ禍からの回復が続いたことにより、前年同期比で増収増益となった。イベント事業においても、第1四半期連結会計期間開催の国内最大規模のヒップホップフェスティバル「POP YOURS」のチケット完売となる約3万人動員や、当第2四半期連結会計期間開催の「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2023」の全日程・全券種完売による約8万人動員の達成などにより、前年同期比で増収増益となった。これらの結果、売上高は44億1,339万円と前年同期比12億5,977万円増(同39.9%増)となり、セグメント損益(経常損益)についてはセグメント利益(経常利益)5億5,086万円と前年同期比4億7,953万円増(同672.3%増)と、増収増益となった。
ソリューション セグメントは、ディストリビューション事業における音楽配信売上が好調に推移したことに加え、ファンクラブ事業における有料会員数の増加とEC/MD事業における大型案件の獲得により、前年同期比で増収増益となった。この結果、売上高は26億832万円と前年同期比5億1,363万円増(同24.5%増)となり、セグメント損益(経常損益)についてはセグメント利益(経常利益)630万円と前年同期比6,428万円増(前年同期はセグメント損失(経常損失)5,798万円)と、増収増益となった。
2024年3月期第2四半期連結累計期間については、同社主催の野外ライブ・イベント「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2023」が、コロナ禍以前への回復が顕著となる動員を実現し、全券種完売を記録したことに加え、2回目の開催となった、ヒップホップをテーマとする国内最大規模のフェスティバル「POP YOURS」についても、チケット完売となる開催を実現するなど、ライブ・イベントや店舗ビジネスが極めて好調に推移した。また、音楽配信事業や、EC/MD事業についても、ヒットアーティストの存在や、大型案件の受注により、予算水準を超える業績となった。以上の結果、売上高及び、各段階利益において、当初の予想を上回る結果となった。
なお、2024年3月期通期の業績予想及び2024年3月期の配当予想については、下期新たに立ち上げたイベントへの投資を行ったことや、所属アーティストの活動計画が一部来期に延期されたこと、ディストリビューション契約におけるヒットアーティストの移籍に伴う減益が予想されることなどから、前回発表の予想数値を据え置くこととした。