ヤマハ、楽器・音響機器事業などを行う子会社YMMJの合併を発表
ヤマハは12月22日、同社の完全子会社であるヤマハミュージックマニュファクチュアリング(YMMJ)を合併することを決定したと発表した。本合併はヤマハを存続会社とする吸収合併方式で、YMMJは効力発生日をもって解散する。効力発生日は2024年4月1日を予定している。
同社のこれまでの生産戦略では、コスト・効率面で有利な海外工場への工程移管を積極的に進めてきたが、一方で、技術・技能の分散、継承できないリスク等が生じたことや、市場変化への迅速な対応にも課題があった。また、事業活動を取り巻く近年の環境は、海外労務費の上昇や円安の継続に加え、地政学リスクも顕在化してきており、海外生産のメリットが徐々に低下していることを認識していた。
このような背景から、同社は、現中期経営計画「Make Waves 2.0」の方針の1つに、「事業基盤をより強くする」を挙げ、柔軟さと強靭さを備え持つ製造のレジリエンス強化に取り組んできた。その一環として新たな生産戦略の検討を進めた結果、従来の戦略から一部転換し、日本でのものづくりの基盤を再構築・強化する方針を定め、このたびの決定に至ったという。
国内製造機能であるYMMJを同社に取り込み、本社の生産戦略機能と連携することで、生産における「マザー機能」を再強化し、グローバルでのものづくりを牽引する、強固でサステナブルな生産体制の構築をめざしていくと伝えている。