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音楽アーティスト/レーベル向けのミュージック・カンファレンス「NexTone – Music Conference」レポート

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NexToneは、12月20日に「NexTone – Music Conference」と題したアーティスト/レーベル向けのカンファレンスを開催した。

同社は、2003年より20年を越え、長きに渡りデジタルディストリビューション事業を展開している。今回のカンファレンスは、インディペンデントで活躍するアーティスト・レーベルがより活動をアクティブにするために有益となる情報やノウハウを幅広く共有することを目的として開催された。NexToneのディストリビューション事業は、YouTubeが推奨する配信会社パートナー“Preferred Distributor”に認定されており、原盤配信、コンテンツID運用、YouTubeチャンネルサポート等、クリエイターの収益向上に向けて幅広い取り組みを進めている。今回はYouTube音楽チームによるサポートの下、渋谷ストリームGoogleオフィスにて開催。多くのレーベルやインディペンデントアーティストが参加した。

冒頭では、YouTube Musicアジア太平洋地域マネージングディレクターのポール・スミス氏からのビデオメッセージが上映され、YouTubeがすべてのアーティストと音楽ファンにとって最高の場所となるために、NexToneとのパートナーシップについて語られた。続いて開始したカンファレンスは、アーティストやレーベルがYouTubeを活用して音楽を届けるために重要な”マルチフォーマット戦略”に関するトピックと、収益化エンジンであるエコシステム”コンテンツID”の基礎知識に関する解説の2部制で実施された。

第1部は、YouTube音楽チームから、グローバルで月間ログインユーザーが数十億に上るYouTubeの現状と新たな音楽の発見に寄与する特有のエコシステムの説明から開始され、NexToneの音楽配信チームから4名が登壇。音楽の「発見」→「視聴」→「参加」のサイクルを促進するマルチフォーマット戦略や、オフィシャルアーティストチャンネル(OAC)化のメリット、チャンネル活用のポイントとアナリティクス活用方法の説明を行った。更に、エコシステムの各フェーズに効果的な機能やYouTube ショート動画の事例も紹介。「発見」では、音楽を見つけてもらいやすくする機能やファンとのコミュニケーションを活性化するショート、「視聴」ではチャンネル全体を活用した新曲プロモーション例と、1曲を様々な角度から楽しめるショート。「参加」ではUGCの投稿がしやすくなるショートの紹介と、実際に公開された動画を視聴しながら具体的に解説し、これらを組み合わせたアクションプランを提案した。

第2部では、コンテンツの権利を守ることと収益の最大化を目的とし、YouTubeのコンテンツIDの仕組みを徹底解析。音楽原盤、ミュージックビデオ、著作権のアセット情報の構成や連動、申し立ての種類をあらためて確認した。加えて、原盤だけではなく著作権管理事業者としてもコンテンツIDを運用しているノウハウを活用し、原盤が使用された際に発生する収益や、「弾いてみた」などの原盤を使用していない動画において発生する収益の説明も行った。よくある質問に回答するQ&Aも交え、申し立てに関する悩みの解消にあたった。

カンファレンスの最後には、今年3月に公開されたディストリビューションとプロモーション、著作権管理、YouTube関連のサポートをワンパッケージにした、DIYアーティスト向けのサービス「Artist Direct」の展開事例も紹介。また、ディストリビューションサービス全般としては、新たにAudioSalad社との提携が発表され、全世界のローカルDSPへの更なる配信先拡大が告知された。

終了後には交流会も行われ、レーベル、アーティスト事務所、アニメ・ゲームコンテンツホルダーやネット上をメインに活動するクリエイターなど多岐に渡るジャンルの参加者が集い、イベントは盛況で幕を閉じた。

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