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宮城県内で著作権侵害を継続していたカラオケボックスの法人代表者を逮捕

ビジネス 音楽業界

日本音楽著作権協会(JASRAC)

宮城県古川警察署、築館警察署、加美警察署、宮城県警察本部生活環境課は1月24日、日本音楽著作権協会(JASRAC)が著作権の管理委託を受けている音楽著作物(管理著作物)を県内3店舗のカラオケボックスで無断利用していた、メローガーデンの代表者である70代の男性(宮城県黒川郡大和町)らを、著作権法違反(演奏権・上映権の侵害)および封印等破棄罪の疑いで逮捕した。

JASRACは、宮城県内のカラオケボックス(カラオケJOY栗原店、カラオケJOY鹿島台店(メローガーデン鹿島台)、カラオケどりーむの3店舗)で管理著作物を無断で利用していたこの会社に対し、電話、文書、対面で許諾契約を締結するよう求めてきたが、この会社は無断利用を継続してきた。このため、2023年4月に仙台地方裁判所にカラオケによる管理著作物の利用を禁止する仮処分の申立を行い、同年6月の決定に基づき仮処分が執行(執行官によりカラオケ機器が封印)された。

しかしながら、この会社は数日後には本件3店舗のカラオケ機器の封印を破棄し、無断利用を再開、その後も継続するなど極めて悪質な対応であったことから、JASRACは古川警察署に、この会社の代表者を同年11月15日に封印等破棄罪該当行為により告発し、12月28日に著作権法違反の疑いで告訴した。

JASRACは、飲食店などの商業施設やコンサートなどのイベントでの音楽利用について、全国14カ所に支部を置いて各地で利用する人と直接許諾契約を結んでおり、カラオケ店(飲食店でのカラオケ、カラオケボックスなど)の契約数は15万に及ぶ。カラオケ店については多くの利用者と許諾契約を結んでおり、支払った使用料を音楽クリエイターなどの権利者に分配している。この取り組みを経ても利用許諾を得ずに利用を継続する人に対しては、個別に案内している。

JASRACは、「本件のような無許諾利用は、音楽クリエイターなどの権利者への分配には一切つながりません。また、適法に音楽を利用している方々との公平性の観点からも、看過することはできません。JASRACは、このような悪質な著作権侵害行為には断固たる措置を講じ、音楽クリエイターの権利保護に努めてまいります」と伝えている。