KeyHolder、23年1月~12月期は最終利益12.6%増
乃木坂46のプロデュース等を行うKeyHolderは2月13日、2023年12月期の連結業績(2023年1月1日~2023年12月31日)を発表。売上収益は275億1,400万円(前期比24.7%増)、営業利益は19億6,500万円(同2.9%減)、税引前利益は19億100万円(同12.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は21億1,400万円(同12.6%増)となった。
総合エンターテインメント事業において、ライブ・エンターテインメント部門は、ゼスト及びノース・リバー並びにA.M.Ent ertainment(AME)が、アーティストやタレント、スポーツ選手などのマネジメントを行っている。各種大型イベントやライブ等の開催における観客の声出しが可能になったことから、同社グループに所属するアーティストの活動においても、積極的かつ精力的な活動を展開したほか、併せてファン層の購買意欲も向上していることで、各種イベントにおけるグッズ売上やDVD等の原盤収入も想定を上回っており、業績の積み上げに寄与している。また、2023年3月末で乃木坂46を卒業した「鈴木絢音」が10月1日よりAMEの新所属となったほか、et-アンド-や若月佑美、小栗有以、生駒里奈、古畑奈和、まるりなどの所属アーティストやタレントについても、ドラマや各種イベント、情報番組への出演のほか、アニメや企業とのタイアップなど、様々な場面において活躍の場を増やしている。デジタル・コンテンツ部門は、アイドルとの恋愛疑似体験ができる恋愛シミュレーションアプリとして、2023年4月でリリースから7周年を迎えた乃木坂46公式の「乃木恋」や、2020年11月の発表より順調にダウンロード数を伸ばしている日向坂46公式の「ひなこい」など、スマートフォン向けのゲームアプリの企画・管理・運営やプロモーションに関わる支援を継続して行っている。以上の結果、総合エンターテインメント事業の業績は、売上収益113億1,800万円(前期比7.4%増)、セグメント利益21億2,500万円(同3.7%減)となった。
映像制作事業は、UPが既存の人気バラエティ番組や、所属アーティストのミュージック・ビデオの制作のほか、ドラマ制作、映画製作委員会への出資及び製作を行っている。その他にも、既存のバラエティ番組をはじめ、継続的に年末年始特番を多数制作しており、積極的に受注を獲得し、着実に実績を積み上げている。TechCarryで展開している、番組制作等でプロの技術者が使用する機材レンタル事業や編集作業を行うポスプロ事業については、事業規模の拡大に必要な機材について、一定の商材確保が完了しており、着実に実績を積み上げている。制作スタッフの派遣事業については、派遣先である映像制作会社の状況に伴って、派遣の受け入れの変動はあるものの、引き続き順調に推移している。以上の結果、映像制作事業の業績は、売上収益67億1,900万円(前期比26.3%増)と増収であったものの、一部の制作案件においては、コンテンツ内容の強化に費用を掛けたことにより、セグメント利益1億9,000万円(同39.0%減)となった。
広告代理店事業において、FA Projectにて展開するデジタル広告部門では、インターネット広告事業及びインターネットメディア事業を展開しており、男性用脱毛サロンやフィットネスジム、ゴルフレッスンスクール等の顧客獲得の実績を積み上げており、クライアントの要望に基づく広告案件を、YouTube等の動画配信プラットフォームを中心としたSNS媒体向けに制作するほか、アフィリエイト広告等の戦略的な広告展開を図っている。株式会社allfuzにて展開する広告代理店部門については、特に株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが展開しているセブンネットショッピングにおいて、年間を通して様々な取り組みを実施している。また、同社は乃木坂46公式ライバルグループ「僕が見たかった青空」の立ち上げプロジェクトに資本参画しており、広告代理店として本プロジェクトにおけるマーチャンダイジングの部分で活動をサポートしている。その他、有名スポーツ選手を起用したテレビCMに関する案件、スポーツ競技や各種イベント、著名アーティストの協賛に関わる業務、行政機関や各企業、学校法人等からの依頼案件において実績を積み上げている。以上の結果、広告代理店事業の業績は、売上収益93億7,100万円(前期比58.9%増)、セグメント利益2億7,900万円(同837.5%増)となった。
その他事業では、不動産賃貸事業を展開している。2022年9月末に運送事業の全株式を譲渡したことにより、売上収益1億400万円(前期比65.3%減)、セグメント利益1,800万円(同72.8%減)となった。
2024年12月期における通期連結業績予想は、売上収益を前期比16.3%増の320億円、営業利益を同22.1%増の24億円、親会社の所有者に帰属する当期利益を同4.0%増の22億円と見込んでいる。