フェイス、23年4月~12月期は減収減益 今期経常を一転赤字に下方修正
フェイスは2月14日、2024年3月期第3四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年12月31日)を発表した。
同社グループの売上高は前年同期比11.7%減の100億8,700万円、営業損失は4億9,300万円(前年同期は営業損失2億1,200万円)、経常損失は5億6,200万円(前年同期は経常損失1億8,900万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は、今後の業績動向を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産を2億7,900万円取崩し、法人税等調整額を2億6,800万円計上したこと等により、8億5,400万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失2億5,400万円)となった。
プラットフォーム事業においては、アーティスト向けプラットフォームでの売上は増加したものの、携帯電話向けコンテンツ配信におけるキャリア公式サイトサービスの売上が減少し、小売業向けポイントシステム運営プラットフォームにおいて既存加盟店向けポイント発行が減少したため、売上高は前年同期比5.3%減の15億2,300万円となった。また、事業スキームの改善により、セグメント損失は1億7,800万円(前年同期はセグメント損失2億1,900万円)となった。
コンテンツ事業は、日本コロムビア、ドリーミュージック、KSRのレーベル3社においては、新たなヒットを創出すべく、次世代音楽ビジネスに適合するコンテンツの開発と育成を進めている。また、豊富なカタログ資産を新たなスキームで積極的に活用し、国内だけでないグローバルなIP領域の展開を目指している。業績については、所属アーティストの大型ライブイベントが期間内に開催され、また利益率の高い音源使用にかかる売上が増加したが、主要パッケージ商品の売上減少などにより、売上高は前年同期比12.7%減の85億6,300万円、セグメント利益は前年同期比90.9%減の2,600万円となった。
2024年3月期 通期連結業績予想は、売上高を従来予想161億円から15.5%減の136億円(前期実績151億7,700万円)、営業損益を同3億500万円の黒字から5億3,000万円の赤字(同1億8,300万円の赤字)、経常損益を同3億円の黒字から6億円の赤字(同1億4,800万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純損益を同1億円の黒字から8億9,000万円の赤字(同4億2,100万円の赤字)に下方修正する。
同社は業績予想の修正について、「売上高は、プラットフォーム事業において前年同期比では良化したものの当初の想定にはおよばず、コンテンツ事業においてゲーム作品および主要パッケージ作品の売上が当初の想定より大幅に減少したため前回発表予想を下回る見込みとなった。また、営業利益は、上記売上高の減少の影響が大きく、前回発表予想を下回る見込みであり、親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の取崩しに伴う法人税等調整額を計上することにより、前回発表予想を下回る見込み」と説明している。