2023年定額制動画配信市場は前年比12.1%増の5,000億円超え、U-NEXTがシェア拡大し5年連続首位のNetflixに迫る〜GEM Partners調べ
エンタテイメント業界に向けたデータ×デジタルマーケティングサービスを提供するGEM Partnerは2月16日、2023年の動画配信(VOD)市場規模推計と、その後2028年までの市場規模を3つのシナリオで予測した「動画配信(VOD)市場5年間予測(2024-2028年)レポート」を発行。定額制動画配信(SVOD)のサービス別国内市場規模・シェアをはじめたとした調査結果を、レポートから抜粋し発表した。
2023年の定額制動画配信(SVOD)サービスの国内市場規模は、前年比12.1%増の推計5,054億円となった。これは契約形態にかかわらず、消費者が定額制動画配信サービス事業者に支払った金額の総額で、広告収入等は含まれない。
同市場規模は、20年に3,222億円(前年比34.7%増)、21年に3,862億円(前年比19.9%増)、22年に4,508億円(前年比16.7%増)と、コロナ禍におけるホームエンタテイメント需要の高まりを受け拡大を続けてきた。23年は前年比12.1%増と、勢いはやや鈍化しているものの、引き続き拡大が続いている。
定額制動画配信(SVOD)サービスの国内市場におけるサービス別シェアは、23年「Netflix」が21.7%(前年比-0.6pt)と最大シェアを占めました。2年連続で前年比減となったが、19年以降トップを維持し、これで5年連続の首位獲得となった。
次いでシェアを占めたのは「U-NEXT」で、15.0%(前年比2.4pt増)を獲得。同サービスは、19年以降シェアを拡大し続けており、22年にはAmazonプライム・ビデオを抜いて2位に浮上した。23年は7月以降Paraviとサービス統合をしたことも影響し、シェアの拡大がさらに進んだ。なお、Paraviは6月までは単体サービスとしての実績を表記し、統合後はU-NEXTにて組み込んで算出された。
今回調査対象となった14サービス中、前年からシェアを拡大したのは、「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」「dアニメストア」「FOD(FODプレミアム)」の4サービス。なお、前年から最もシェアptを増やしたのは「U-NEXT」となった。
同レポートでは、定額制動画配信(SVOD)のほか、レンタル型動画配信(TVOD)、動画販売(EST)に関しても、サービス別の市場規模とシェアの推移を掲載。また、SVOD、TVOD、ESTを合わせた動画配信市場全体の2023年市場規模推計のほか、「ベース」「楽観」「悲観」のシナリオから2028年までの市場規模予測も行っている。さらに、上記の推計ロジックを詳細に記述しているため、推計方法の確認も可能となっている。