エイベックス、エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ運営のLivePocket事業をKDDIへ譲渡
エイベックスは、本日開催の取締役会において、同社の連結子会社であるエイベックス・ライヴ・クリエイティヴ(ALC)が運営するLivePocket事業をKDDIへ譲渡することについて決議したと発表した。
本件取引は、ALCが新たに設立する完全子会社に対して、ALCがLivePocket事業に関する資産等を会社分割の方法により承継させる等したうえで、対象会社の発行済株式の全部をKDDIに譲渡する方法で行う予定とのこと。
なお、本件会社分割は、同社の完全子会社が吸収分割承継会社となる簡易吸収分割であることから、適時開示の際に必要とされる事項・内容を一部省略して開示している。
同社は、2022年5月に公表した中期経営計画「avex vision 2027」において、同社の価値創造の起点となる「才能と出会い、育てること」を重点とし、IP開発に積極的投資を行い、中長期的な成長を目指せる体制構築を目指して、様々な施策を推進している。ALCは、同社グループにおいてアーティスト等のライヴ・コンサートの制作、チケットの販売、グッズの企画・販売等の3事業を中心としたビジネスを展開している。コロナ禍の終了により再び拡大する市場や、海外アーティストのグローバルな活動再開等の機会を捉え、国内プレイヤーとして大型案件の受託獲得を進めるとともに、IP価値のある大型フェス・イベントの開発に注力することにより、IPの創出に向けても取り組みを継続している。
そのような中、ALCはLivePocket事業において、ALCのチケット販売事業における一サービスとして、イベント主催者が直接的にユーザーに対してチケットを販売可能な、いわゆるD2C方式の電子チケット販売プラットフォームである「LivePocket」を運営してきた。独自の料金体系やチケット販売における主催者の利便性の高さ等により、LivePocketはサービス開始以降、音楽系のライヴをはじめ、舞台、演劇、スポーツ、展覧会、催事、コラボカフェ等、多岐にわたるジャンルのチケット販売において利用されている。
一方で、LivePocketは近年拡大する事業規模や多様化するジャンルのなかで、システムの改修や運営体制の強化等、更なる経営資源の投下の必要性が見込まれており、また同社グループにおいては事業の選択と集中の一環として、LivePocket事業の更なる成長の実現に向けて様々な選択肢を検討してきた。そして、国内最大級のネットワークを有するKDDIにLivePocket事業を譲渡することで、より幅広い主催者・ユーザーに対してこれまで培ったシステムやノウハウを提供することが可能となり、ひいては同社グループの企業価値向上に資するとの結論に至った。