アメリカの音楽業界、23年の総収入は8%増の171億ドルで過去最高 ストリーミングが84%を占める
アメリカレコード協会(RIAA)は現地時間3月26日、アメリカの音楽業界における2023年の年間収益報告を公開した。RIAAによると、アメリカにおける音楽収入は8年連続で力強い成長を続け、総収入は8%増の171億ドルで過去最高となった。
その84%を占めるストリーミング配信は8%増の144億ドルで、引き続き成長の最大の原動力となっている。
有料サブスクリプションサービスの売上は、9%増の112億ドルとなり、ストリーミング売上の78%、売上全体の3分の2近くを占める。平均契約数は5.7%増の9,680万件となった。広告付きオンデマンドサービス(YouTube、広告付き版Spotify、Facebookなど)からの音楽収入は、ここ数年よりも伸びが鈍化し、2%増の19億ドルとなった。
ダウンロード配信からの収入は2023年も減少を続け、12%減の4億3,400万ドルとなった。デジタルアルバムの売上は2億500万ドル、個別の楽曲の売上は1億9,100万ドルと、ともに2桁の減少となった。総収入に占める割合はわずか3%で、2012年のピーク時の43%から減少した。
2021年に顕著な復活を遂げたCDやレコードなどのパッケージメディアからの総売上は11%増の19億ドルと成長を続けた。レコードからの収入は10%増の14億ドルで、17年連続の成長となり、同売上の71%を占めた。レコードの売上枚数がCDの売上枚数を上回ったのは、1987年以来だと昨年に続き2度目(4,300万枚対3,700万枚)。