JASRACが音楽クリエイターを対象に認知度調査、「良い印象」がJASRACメンバー(74%)と非メンバー(24%)で大きな差異
日本音楽著作権協会(JASRAC)は4月23日、2023年9月4日から10月27日までの間、音楽クリエイターを対象として「音楽著作権とJASRACに関するアンケート」を実施した。
アンケート概要
調査内容:音楽クリエイターのJASRACに対する認知度、理解度、イメージ調査
実施期間:2023年9月4日~同年10月27日
対象者:現在音楽制作で収入を得ている、または将来収入を得ることを視野に入れて活動をしている音楽クリエイター
回答者数:1,967名
分析対象数:1,228名(「音楽制作で収入を得ている」または「将来、音楽制作による収入を得ることを視野に入れている」音楽クリエイター)
回答者の年齢は20~50代が中心でほぼ均衡に分布し、性別は77%が男性だった。
JASRACに対する印象については、JASRACと直接著作権管理委託契約を締結している音楽クリエイター(JASRACメンバー)の74%(正会員・準会員:79%、信託会員:70%)が「とても良い印象」「まあ良い印象」と回答した。JASRACと直接契約していない音楽クリエイター(非メンバー)では、「とても良い印象」「まあ良い印象」と回答した比率が24%と、メンバーと大きな差が生じた。
JASRACメンバーの、JASRACのサービスに対する満足度(「とても満足している」「まあ満足している」「どちらともいえない」「少し不満である」「非常に不満である」から回答)は、「とても満足している」と「まあ満足している」を合わせた回答の割合が66%、「少し不満である」と「非常に不満である」を合わせた回答の割合が18%だった。
サービスごとに満足度をみると、「職員の対応」がもっとも高く、「契約手続き」「作品管理」「分配情報」「メンバー向け広報」が続く。「各種福利厚生」は、他のサービスと比べて低い結果となった。
サービスの満足度の低い項目をみると、「管理手数料」「各種福利厚生」「著作権使用料の分配額」などが選択された。
著作権に対する考え(「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくはてはまらない」から回答)で「とてもあてはまる」と回答を得たのは「音楽の発展において重要である」が最も割合が高く、56%だった。これに「自分の仕事や生活にとって重要である」(55%)と「音楽著作権の管理は、面倒な作業である」(39%)が続く。「音楽著作権料の水準に満足している」は、賛成率が非常に低い結果となった。