芸団協、万が一に備える「芸術家のための互助の仕組み」を提言&特設サイト開設
日本芸能実演家団体協議会(芸団協)は、芸術家等が安心して仕事に取り組むための業界全体で支える「芸術家のための互助の仕組み」について中間提言を公表。社会保障研究についてまとめたセーフティネット研究 特設サイトを公開した。
2020年からの新型コロナウイルス感染症まん延は、日本国内でも公演・イベント等の中止・延期が頻発、長期化し、実演芸術界は甚大な影響を受けた。創造活動が停滞し、実演家をはじめとする芸術家たちが経済的打撃を受ける中で、実演家等の文化芸術の担い手たちは、未曽有の事態においては言うまでもなく、平時から仕事が不定期であり、補償のない不安定な活動基盤に置かれていることが改めて顕在化した。
芸団協では長年の間、実演家等に対する公的な社会保障の創設を求めて、調査や政府への働きかけを行ってきた。そして、コロナ禍をきっかけに、改めて芸術家等の働き方の特徴を踏まえた社会補償のあり方を検討すべく、2022年度に「芸術家の社会保障等に関する研究会」を立ち上げ、調査研究を継続。1年目は主に海外における制度の研究を、2年目(2023年度)は日本の既存の社会保障制度について研究を経て、今回の提言に至った。なお、2024年度も引き続き研究を重ね、万が一の場合に備える「仕組み」の実現に向け、より具体的な検討を進めていく予定とのこと。