2023年のオンラインライブ市場は36.7%減の295億円、ぴあ総研が調査結果を公表
ぴあ総研が、2020年より実施している「国内オンラインライブ市場に関する調査」に基づき、市場規模推計値を公表した。
2023年のチケット制有料オンラインライブ国内市場規模
コロナ禍によってリアルライブの開催が制限される中で、チケット制の有料オンラインライブ市場は2020年に急成長を遂げたが、リアルライブの再開後、1回につき数十万人が有料視聴するようなコンテンツが減少し、オンラインライブ市場の成長は鈍化。2023年は、リアルライブ市場のコロナ禍前の水準への回復に伴い、有料オンラインライブの国内市場規模は、295億円(対前年減少率36.7%)へ減少したと推計される。
※チケット制の有料オンラインライブ=音楽コンサートやステージでのパフォーマンスイベントを有料チケットの販売によりインターネット経由で提供するサービス。
※2020年より実施している本調査では、約1万人を対象とした「国内オンラインライブ市場に関する調査」、並びにぴあ総研が毎年実施している「ライブ・エンタテインメント市場調査」から、チケット制の有料オンラインライブのチケット売上額の総額(国内)を市場規模として推計。
オンラインライブへの参加率
全国の15歳~69歳の男女10,001人を対象に、チケット制有料オンラインライブへの参加有無について聞いたところ、2023年の参加率は12.6%と、前年を0.7ポイント下回る結果となった。
オンラインライブ参加者1人当たり年間平均チケット代
チケット制有料オンラインライブに年間で支払ったチケット代(参加者平均)は、年々上昇傾向にあり、2023年は音楽ジャンルで9,453円、ステージジャンルで10,620円となった。
オンラインライブ市場は縮小傾向にあるものの、特定の根強いニーズがあり、ライブ・エンタテインメントの楽しみ方の一形態として定着している。映像配信技術の進化は続いており、リアルライブとのハイブリッドも含め、高画質のストリーミング、360度自由視点、AR(拡張現実)の統合などの新しい技術が、さらにライブ・エンタテインメント体験を豊かにすることが期待される。