TikTok、AI生成コンテンツに対して自動でラベル付けを開始 C2PAと連携しコンテンツクレデンシャル機能を動画プラットフォームとして初めて実装
TikTok(ティックトック)は5月9日、AI生成コンテンツ(AIGC)が他のプラットフォームからTikTokにアップロードされた際に、自動的にラベル付けすることを開始すると発表した。
これを実現するために、コンテンツの出所と信頼性に関する標準化団体Coalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA)と連携し、C2PAの「コンテンツクレデンシャル(Content Credentials)」機能を動画プラットフォームとして初めて実装する。また、クリエイターにAIGCや誤情報について正しく理解を深めてもらうため、MediaWiseを含む専門家の指導のもと開発した新しいメディアリテラシーに関する教材を公開する。
コンテンツクレデンシャル機能は、コンテンツにメタデータを付加するもので、これを利用してAIGCを即座に認識し、ラベルを付けることができる。本機能は本日より画像と動画コンテンツに対して適用され、近日中に音声のみのコンテンツに対しても適用される予定だ。
また今後数ヶ月の間に、TikTokのコンテンツにもダウンロードした際にコンテンツクレデンシャルを付与し始める。つまり、誰でもC2PAの認証ツールを使って、TikTokで作成されたAIGCを特定し、コンテンツがいつ、どこで、どのように作成または編集されたかを知ることができるようになる。コンテンツクレデンシャルを採用している他のプラットフォームでは、自動的にラベルを付けることができるようになる。
業界でのコンテンツクレデンシャルの導入を促進するため、同社はContent Authenticity Initiative(CAI)にも参加している。
ダナ ラオ氏(General Counsel and Chief Trust Officer, Adobe)コメント
TikTokは世界中の広大なクリエイターとユーザーのコミュニティを有しており、プラットフォーム上でより透明性と信頼性を提供する道を歩み始める彼らをC2PAとCAIの両方にお迎えできることを嬉しく思います。どのようなデジタルコンテンツも改ざんされ得るこの時代に、何が真実なのかを一般の方々が見分ける方法を提供することは必要不可欠です。本日のこの発表は、その成果を達成するための重要な一歩です。
アレックス・マハデヴァン氏(Director, MediaWise)コメント
私たちのTeen Fact-Checking Networkは2019年以来、TikTokで革新的なメディアリテラシー動画を投稿することで視聴者を獲得してきました。5年が経ち、さらに多くの人々にオンラインで事実とフィクションを区別する力を提供できることを嬉しく思います。