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ヒット曲予測のAI、テンセント・ミュージックが開発成功

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中国最大の音楽配信サービス運営会社テンセント・ミュージック・エンタテインメント・グループ(TME)は4月に発表した2023年度年次報告書の中で、AIを活用した「PDM(予測モデル)」技術を導入し、QQミュージックのプラットフォームで「次のヒット曲」を予測することに成功したと述べている。Music Business Worldwide(MBW)が伝えた。

TME は「PDMは独自のディープラーニングによるコンテンツ価値評価アルゴリズムを用い、最近の音楽トレンドやユーザーの嗜好を分析することで、次のヒット曲を予測できる」と主張している。

このPDMは「音声と歌詞のみに基づく楽曲の市場可能性に関する洞察と予測」を提供。さらに、さまざまなユーザーにとって「最適なプレイリストを明らかにする」ほか、「アーティストデータ、音楽コンテンツ、そして世界中で変化する音楽トレンドのトラックダウンのAI分析」に基づき、その音楽のターゲットオーディエンスを特定できるという。

TMEの音楽配信サービスの有料会員数は2023年、前年比20.6%増の1億670万人に達した。同サービスの売上高は第4四半期(9〜12月)に限ると、前年同期比45.3%増の34億2,000万人民元(約4億8,100万ドル)だった。

同社は同年、音楽制作・プロモーションプラットフォーム「Venus」に AI搭載の作曲ツールを導入。また、10億人以上のユーザーを有する、親会社のメッセージアプリ「WeChat」に音楽ライブラリを統合した。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「実は、ヒット曲の予測AIは驚異的な精度を出しつつあり、生成AI以上にメジャーレーベルの業態を激変させると僕は見ている(コラム「AIが流行を支配する日」)。Apple Musicよりも世界シェアの大きいテンセントがヒット曲の予測AIを導入するインパクトは巨大だ」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。

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