ブシロード、23年7月~24年3月期経常は75.7%減益 今期経常を43.5%下方修正
ブシロードは5月14日、2024年6月期第3四半期の連結業績(2023年7月1日~2024年3月31日)を発表した。売上高328億5,876万円(前年同四半期比6.5%減)、営業利益7,089万円(同96.5%減)、経常利益6億5,333万円(同75.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失2,548万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益12億4,322万円)となった。
エンターテイメント事業は、売上高279億8,865万円(前年同四半期比6.7%減)、セグメント損失3億666万円(前年同四半期はセグメント利益18億8,030万円)となった。
TCG(トレーディングカードゲーム)ユニットは第2四半期に引き続き、「ヴァイスシュヴァルツ」と「カードファイト!! ヴァンガード」は堅調に、「Shadowverse EVOLVE」は軟調に推移した。「カードファイト!! ヴァンガード」では、新シリーズ「カードファイト!! ヴァンガード Divinez」の放送や、コロコロコミックでの漫画の新連載が開始した。また、今後のTCG開発体制のさらなる強化を目的として、2024年1月に遊宝洞との資本業務提携を実施した。
デジタルコンテンツユニットのモバイルゲームは、複数のゲームのクローズを実施したものの、当第3四半期時点では赤字幅の縮小には至らず、第2四半期に引き続き低調に推移した。コンソールゲームは、「ゴブリンスレイヤー -ANOTHER ADVENTURER- NIGHTMARE FEAST」と「マクロス -Shooting Insight-」の2作品を発売したが、まだ開発費先行のため赤字が続いている。
BI(Bushiroad International)ユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属している。TCGにおいては、英語版「カードファイト!! ヴァンガード」が日本語版に続いて新シリーズが開始した。一方、北米を中心とした売上が弱含んでいる影響があり、やや軟調に推移した。デジタルコンテンツにおいては、日本国内同様に厳しい環境を受けて軟調に推移した。また、海外展開の強化の一環として、2024年2月に台北、3月にはインドで「Bushiroad EXPO 2024」を開催した。
ライブエンタメユニットは、Roselia、MyGO!!!!!、Ave Mujicaが日本国内で音楽ライブを開催し、RAISE A SUILENが台北と上海で初のアジアツアーを開催するなど、バンドリ!の各ユニットが様々な地域で音楽ライブを開催し、現地のファンの人たちにバンドリ!の音楽ライブをパフォーマンスした。地方での開催が中心のため、都心集約型であった第2四半期と比べて売上・利益の水準は低いものの、堅調に推移した。
MD(マーチャンダイジング)ユニットは音楽ライブ「Ave Mujica 1st LIVE『Perdere Omnia』」関連のライブグッズ・キャラクターグッズの販売が伸長するなど、「バンドリ!」関連の売上を中心に堅調に推移した。また、「Wonder Festival 2024 Winter」や「AnimeJapan 2024」に出展し、デフォルメフィギュアブランド「PalVerse」で今後発売を予定している商品の展示などを実施した。
アドユニットのブシロードムーブでは、広告・イベント運営などの代理店事業、ラジオ・音響・映像などの制作事業、声優事業の各事業がともに堅調に推移した。引き続き、アニメ委員会への出資・参画や自社イベント運営・制作などを通じて、グループ事業全体の規模拡大に貢献している。
スポーツ事業は、売上高48億7,011万円(前年同四半期比5.9%減)、セグメント利益37,755万円(同140.7%増)となった。
2024年6月期におけるグループ全体の業績予想については、売上高を従来予想から11.8%減の450億円(前期比7.8%減)、営業利益を同65.0%減の7億円(同79.3%減)、経常利益を同43.5%減の13億円(同71.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益を同51.4%減の6億円(同70.7%減)に下方修正している。