河合楽器製作所、23年4月~24年3月期経常は25.5%減 今期は76%減益へ
河合楽器製作所は5月15日、2024年3月期の連結業績(2023年4月1日~2024年3月31日)を発表。売上高は前期比8.6%減の801億9,200万円、営業利益は同35.5%減の32億5,500万円、経常利益は同25.5%減の42億100万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同24.2%減の27億8,200万円となった。
楽器教育事業は、「Shigeru Kawai」をはじめとするグランドピアノの販売においては前期に引き続き国内で好調に推移したが、中国の経済活動の鈍化や巣ごもり需要が一定の落ち着きを見せたこと、物価の上昇に伴う消費者マインドの悪化などにより、売上高は656億6,800万円(前期比72億5,800万円減)となり、材料費の高騰などにより営業利益は23億5,300万円(同15億300万円減益)となった。
素材加工事業は、自動車関連部品の受注が減少したことなどもあり、売上高は95億4,000万円(前期比9億1,000万円減)となり、営業利益は7億5,300万円(同4億1,200万円減益)となった。
その他の事業は、医療機関向けIT機器販売の受注増加などにより、売上高は49億8,400万円(前期比5億9,000万円増)となり、営業利益は2億4,600万円(同1億300万円増益)となった。
2025年3月期の連結業績見通しは、中国等の市況悪化による販売減および在庫削減のための生産調整等を織り込む一方、ブランド認知度拡大への投資による政策費用増を加え、売上高775億円(前期比3.4%減)、営業利益10億円(同69.3%減)、経常利益10億円(同76.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4億円(同85.6%減)を見込む。なお、業績見通しの前提となる為替レートについては、1USドル=153円、1ユーロ=164円、1元=21.0円を想定している。