TikTokの代替ツール、YouTubeショートなど有力か
米国で中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が使用できなくなる可能性が高まる中、音楽業界ニュースサイトのHypebotはYouTubeショートや Instagram・Facebookのリール動画、 Snapchatの3つが代替ツールとなる可能性を報じた。
同メディアは、月間アクティブユーザー23億人超のYouTubeショートは、 YouTubeで既に存在感を示しているミュージシャンにとって狙い目になるだろうと指摘。一方、同25億人を抱えるInstagramは、その半数をリールの視聴が占めていると説明した。
Snapchatは同8億人(1日当たり4億2,500万人)と、3つの候補の中では最も少ないものの、ショート動画機能「Spotlight」の利用は2024年第1四半期(1〜3月)に前年同期比125%の伸びを示したと強調した。
米国では4月、国内で中国など「敵対する外国」の企業が管理するアプリの配信を禁じる法案が成立。TikTokは米国事業を期限までに非中国企業に売却しなければ、全米で利用できなくなる。これを受け、親会社は全面的に争う姿勢を示しているが、関係者は法廷闘争が失敗すれば同国事業が閉鎖されると話している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「TikTokのアメリカ撤退が現実的になってきた。同盟国の日本も追従する可能性がある。上記の代替サービスに比べ音楽系を強くプッシュしてくれるTikTokが使えなくなるのは音楽業界としては痛いところではある。だがADK MSの調査によると日本で週1回以上TikTokを使う層は23.1%、Instagramのリールが35.1%、YouTubeショートが49.6%で代替は可能。Snapchatに相当するLINEの短尺はまだ定着していないようだ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。