テイラー・スウィフトのツアー、英国経済10億ポンド押し上げも

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英国の金融バークレイズは、テイラー・スウィフトの「Eras」ツアーが同国経済に9億9,700万ポンド(約2,000億円)の押し上げ効果をもたらすことが予測されると発表した。

同ツアーは6〜8月にかけて英国4都市で計15公演が予定されており、約120万人が参加する見通し。バークレイズによると、参加者1人当たりの平均消費額はチケット代や交通費、宿泊費、衣装代、その他諸経費を合わせて848ポン(約16万5000円)になるとみられる。

この平均消費額は、英国における夜の外出時(67ポンド)の12倍以上で、独身最後のパーティー参加時(779ポンド)も上回る。

チケットに限ると、購入金額の平均は206ポンド。プレミアム席や限定グッズ付きのVIPチケット・パッケージの購入者を含む14%の支払額は400ポンドを超える。

同ツアーのチケットが発売された昨年7月の英国の娯楽支出は、前年同月比15.8%の伸びを示した。

バークレイズは今回、消費者支出調査の一環で、数億件の顧客取引と消費者リサーチを組み合わせ、テイラー・スウィフトのファンの消費傾向を詳細に分析した。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「先日、アメリカ議会でミュージックツーリズム法案(音楽観光法案)が提出されたのもあってこのニュースをチョイス。ビッグアーティストのツアーが先進国でどれほどの経済効果をもたらすか数値化されている。イギリスはインバウンド政策としてミュージックツーリズムに注力しているので関連のレポートやデータが出てくる。日本政府にも期待したい」

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。