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アーティストAIの時代へ YouTube、AI音楽生成ツール開発で3大メジャーとライセンス交渉 報道

ビジネス 海外

YouTubeは、2024年後半に導入予定の新たなAI音楽生成ツールのトレーニングで合法的に楽曲を使用するため、世界3大メジャーレコード各社とライセンス供与について交渉しているもようだ。特定のアーティストの楽曲の権利を得るため、アーティスト本人の許可を得た上で、一時金を支払うことを提案しているという。関係者の話を元に、フィナンシャル・タイムズが6月25日伝えた。

この新機能は昨年発表した「Dream Track(ドリームトラック)」とは異なるもので、 YouTubeは「数十人」のアーティストの参加を目指しているという。提案額などは明らかにされていない。

Dream Trackは、音楽スタイルやテーマなどをテキスト入力し、参加アーティストから1組を選ぶと、そのアーティストの音声を使用したYouTubeショート(短編動画サービス)用のトラックが作成できる。このプロジェクトに参加したアーティストはわずか10組にとどまる。

なお、世界3大メジャーレコード会社が属しているアメリカレコード協会(RIAA)は6月24日、音楽生成AIサービスの「Suno」と「Udio」を著作権侵害の疑いで提訴。著作権で保護されたサウンド録音を許可なくコピーおよび利用し、大量に侵害したと訴えている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「僕の連載で、著作権のある楽曲を正規に学習させたアーティストAIが新たな音楽収入を生む時代の到来を予告したが、いよいよ現実に近づいてきた。YouTubeがAI音楽生成ツールのトレーニングで世界3大メジャーレコード各社と交渉中。音楽業界1位のグレンジCEOが主導している」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。