国産エレキギターブランド「FERNANDES」販売のフェルナンデスが破産へ 負債総額は4億3,389万円
東京商工リサーチによると、フェルナンデスは7月11日までに事業を停止。「現在、複数の債権者に対して、相当額の債務を負担しており、誠に遺憾ながら事業の継続が不可能な状況」として破産手続きを杉田聡士弁護士に一任した旨を本社に掲示した。負債総額は4億3,389万円(2024年1月期決算時点)。
同社は、国産エレキギターブランド「FERNANDES」の販売を中心に事業を展開。著名アーティストとライセンス契約を結ぶなどブランドの知名度は高く、ギター職人の養成学校も開設。ギターのほか、ベースやアンプ、エフェクターなども扱い、製造は外注委託を基本としていた。資本関係はないものの関係の深かった大阪フェルナンデスや全国の楽器店などへの販売し、米国など海外輸出も手掛け、1999年1月期には年間売上高40億円台に達していた。
しかし、近年は中古市場の台頭や競争激化などで業績が悪化。カタログ作成や新製品のリリースなどで巻き返しを目指したが、2022年1月期は売上高1億6,608万円まで落ち込み、2,414万円の最終赤字を計上した。さらに大阪フェルナンデスが販売低迷などで2023年4月26日、大阪地裁より破産開始決定を受けた。同社の信用も低下するなか、資金繰りが限界に達し、事業継続が困難となった。