世界のオンデマンド・オーディオ・ストリーム、上半期は15%増加
米国のエンターテインメント業界向けデータ会社Luminate(ルミネイト)が公表した2024年中間期の音楽レポートによると、上半期(1〜6月)の世界全体のオンデマンド・オーディオ・ストリーム総数は、前年同期比15.1%増の2兆2,900億回だった。米国に限ると6,658億回と、8%伸びている。
米国における全音楽作品の総アルバム消費量(TAC)は5億2,730万枚と、7.4%拡大。うち72.8%に当たる3億8,410万枚はストリーミング、ダウンロード、購入された時点から18カ月以上前にリリースされた楽曲だった。
TAC指標は、オンデマンドの全てのトラックのストリーミングとダウンロード、さらにデジタルおよびフィジカルフォーマットの全アルバムセールスを組み合わせている。ここでは「有料プランで1,250回再生」「広告付きで3,750回再生」「10曲のデジタルトラックの購入またはダウンロード」を、それぞれアルバム1枚の売り上げとみなす。
一方、同国のLPレコード、CD、カセットテープを含むフィジカルのアルバム売り上げは、3.8%増の2,470万枚だった。
なお、米国のフィジカルセールスには、独立小売業者の販売分は含まれていない。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「世界全体のオンデマンド・オーディオ・ストリーム総数は上半期、前年から15.1%増の2兆2,900億回に。米国はその29%を占めるが成長率は8%だった。日本は1~3月期の音楽サブスク売上が前年比12%増、1~5月期のCD売上が16%減。なお世界で最も音楽売上が伸びているリージョンはサブサハラ-アフリカ(サハラ砂漠以南のアフリカ諸国)で昨年は24.7%増。アジアの14.9%増を遥かに超えていた。もちろんストリーミングが売上の中心だった」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。