JVCケンウッド、24年4月~6月期最終は58%増の55億円

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JVCケンウッドは8月1日、2025年3月期第1四半期の連結業績(2024年4月1日~2024年6月30日)を発表した。

同社及び連結子会社における当第1四半期連結累計期間の全社売上収益は、前期に引き続きセーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の販売が好調に推移し、第1四半期として過去最高の実績となったことや、モビリティ&テレマティクスサービス分野の海外OEM事業が堅調に推移したことなどから、前年同期比で増収となった。また、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増益となったことから、全社事業利益は前年同期比で増益となり、営業利益以下の段階損益についても増益となった。

売上収益は、セーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の販売が前期に引き続き好調に推移したことや、モビリティ&テレマティクスサービス分野の海外OEM事業が堅調に推移したことなどから、全社では前年同期比で約22億円増(2.5%増収)となる877億6,900万円となった。

同社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを事業利益としている。事業利益は、増収となったことなどから、前年同期比で約9億円増(18.6%増益)となる59億7,500万円となった。

営業利益は、事業利益が増益となったことなどから、前年同期比で約10億円増(20.2%増益)となる60億2,200万円。税引前四半期利益は、営業利益が増益となったことに加え、持分法適用関連会社の利益が増加したことなどから、前年同期比で約21億円の大幅増(42.6%増益)となる69億5,000万円。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益が増益となったことなどから、前年同期比で約20億円の大幅増(58.3%増益)となる55億300万円となった。

モビリティ&テレマティクスサービス分野の売上収益は、前年同期比で約6億円増(1.3%増収)となる479億3,900万円、事業利益は同約2億円増となる6億1,600万円となった。なお、事業利益には、為替ヘッジによるマイナス影響として約3億円が含まれている。OEM事業は、車載用スピーカー、アンプ、アンテナ、ケーブル、レンズなど海外OEMの販売が好調に推移したことなどから、前年同期比で増収となった。アフターマーケット事業は、国内において自動車販売減の影響を受けたことなどから、前年同期比で減収となった。テレマティクスサービス事業は、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダーなどのテレマティクスソリューション関連商品の販売が減少したことから、前年同期比で減収となった。アフターマーケット事業が減収の影響により前年同期比で減益となったものの、OEM事業が増収効果により前年同期比で増益となったことから、モビリティ&テレマティクスサービス分野全体でも、前年同期比で増益となった。

セーフティ&セキュリティ分野の売上収益は、前年同期比で約22億円増(10.1%増収)となる242億3,800万円、事業利益は同約4億円増となる45億4,500万円となり、第1四半期として過去最高の実績となった。無線システム事業は、北米の公共安全市場において、業務用無線機の販売が好調に推移したことなどから、前年同期比で約25億円の増収となった。業務用システム事業は、株式会社JVCケンウッド・公共産業システムが、受注残の減少にともなう販売減の影響により減収となったことなどから、前年同期比で約3億円の減収となった。無線システム事業が人員増などにともなう固定費増加の影響を受けながらも、増収効果により増益となったことなどから、セーフティ&セキュリティ分野全体でも、前年同期比で増益となった。

エンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益は、前年同期比で約6億円減(4.1%減収)となる134億4,000万円、事業利益は同約2億円増となる7億4,500万円となった。メディア事業は、プロジェクターの新製品の販売が好調に推移したことなどから、前年同期比で約5億円増収となった。エンタテインメント事業は、コンテンツビジネスの販売が減少したことなどから、前年同期比で約10億円減収となった。メディア事業が増収となったことに加え、前期に実施した構造改革効果の発現により固定費が改善したことなどから増益となり、エンタテインメント ソリューションズ分野全体でも、前年同期比で増益となった。

当第1四半期連結累計期間は、セーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業が、北米の公共安全市場において、業務用無線機の販売が好調に推移したことなどから、全社では期初の想定を大きく上回る実績となった。第2四半期連結会計期間以降についても引き続き好調な販売が見込まれるが、2025年3月期連結業績予想は4月26日に公表したものを据え置いた。

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