第一興商、24年4月~6月期は経常利益16.8%減の41.6億円
第一興商は8月8日、2025年3月期第1四半期の連結業績(2024年4月1日~2024年6月30日)を発表。売上高は第1四半期における過去最高となる368億8,600万円(前年同期比4.3%増)となった。利益面においては、販管費の増加などの影響により、営業利益は46億4,700万円(同2.3%減)、経常利益は41億6,400万円(同16.8%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益については34億700万円(同1.0%減)となった。
業務用カラオケ事業は、前年4月に発売した「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の新商品効果が剥落し、卸売を中心とした商品販売売上が前年同期に及ばなかったものの、機器賃貸件数及びDAM稼働台数の増加に伴うストック収入が増加したことにより、売上高は前年同期比0.2%の増収となった。利益面においては、商品販売粗利の減少や販管費の増加などの影響により、営業利益は前年同期比9.4%の減益となった。
カラオケ・飲食店舗事業は、カラオケ2店舗、飲食4店舗の出店及び飲食4店舗の閉店を行ったことにより、当第1四半期末の店舗数はカラオケ508店舗、飲食159店舗となった。店舗の集客は、前期から緩やかな上昇傾向が継続しており、当第1四半期の既存店売上高はカラオケ店舗・飲食店舗とも前年同期比5%増となった。売上高は前年同期比5.1%の増収となり、営業利益は前年同期比14.4%の増益となった。
音楽ソフトは、新人アーティストの発掘とヒット曲の創出に努めるとともに、音楽出版事業にも注力することにより、堅実な収益モデルの構築に努めた。売上高は前期に行った株式譲渡によってTV番組制作事業が剥落したことにより、前年同期比15.1%の減収となったが、CD・DVD等の商品販売や音楽出版事業については堅調に推移し、営業利益は前年同期比71.5%の増益となった。
その他事業は、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業の業容拡大が進展し、前期に子会社化した㈱クレストも含め、当第1四半期末時点で3,400施設、38,000車室を超える規模に拡大した。また、「スターデジオAir」等で展開するBGM事業や、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」についても堅調に推移した。売上高はパーキング事業収入が増加したことなどにより前年同期比28.0%の増収となり、営業利益は前年同期比36.6%の増益となった。
2025年3月期第1四半期の連結業績については、概ね前回予想の前提通りの水準で推移したが、第1四半期に営業外費用として助成金返還損6億5,300万円を計上したほか、9月に固定資産売却益43億9,000万円を計上する見込みとなった。これらを踏まえ、第2四半期(中間期)及び通期の業績予想について、売上高及び営業利益を前回予想から据え置きとし、経常利益(上期91億円→84億円、通期196億円→189億円)及び当期純利益(上期62億円→93億円、通期131億円→162億円)を修正している。