HYBE、米国でレーベルサービス 現地の新人開発にも注力

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HYBEは8月1日に公表した新事業戦略「HYBE 2.0」の中で、米国法人の下、新たなレーベルサービスを開始すると発表した。同国では現地に根ざした新人開発などにも重点を置く。 

このレーベルサービスは、米国の伝統的なマネジメントビジネスと自社の360度ビジネスモデルを組み合わせたもので、アーティストのキャリア成長曲線を一緒にデザインし、各ステージにあわせたビジネスモデルを提供。現地アーティストとのレコーディングやマネジメント契約にとどまらない総合的なサービスを行う。既存アーティスト・レーベルとの相乗効果のほか、他地域を拠点とする自社所属アーティストの米国進出の効率化が図れるとみている。 

また、同社はK-POPのシステムとノウハウを米国のポップシーンに持ち込むため、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)傘下のゲフィン・レコードとの提携で、自社初となる米国向けに現地化したグループ「KATSEYE」をデビューさせた。 

米国法人のレーベル部門であるビッグマシーン・レーベル・グループ(BMLG)とQCミュージックを合わせたストリーミング収入は、2023年にグループ全体の約50%を占めた。 

(文:坂本 泉) 

榎本編集長「世界の音楽業界でレーベルサービスが台頭しつつある。アーティストは楽曲の権利を渡さず、売上をシェアしてプロモーションやマーケティング、マネジメントなどレーベルに準じるサービスを受ける。K-POP最大手のHYBEはレーベルを超えた会社を目指しファンダムのプラットフォームだけでなくレーベルサービスの提供も開始する」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。