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伝説の音楽サービスTurntable.fmの後継「Hangout」、820万ドル調達 年内サービス開始へ

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Turntable Labsは8月29日、「Turntable.fm」の後継に当たる、ソーシャル音楽プラットフォーム「Hangout」の年内の立ち上げに向け、シードラウンドで総額820万ドル(約11億9,680万円)の資金を調達したと発表した。現在は招待制ベータ版のウェイティングリストに登録可能だ。 

Turntable.fmの開発にも携わった、同社の創業者兼CEOであるジョセフ・ペルラ氏は、Hangoutで10年以上前に抱いていたソーシャル・リスニング構想の実現を目指している。Turntable.fmのように、「大半のバーチャルなソーシャル体験に欠けている『興奮とつながり』に対処した」ゲーム的な機能を備えており、ユーザーは、バーチャルDJブースで友人や他のためにDJをしたり、テーマ別のパブリックルームに参加したり、カスタムアバターで踊ったり、チャットで交流したりできる。 

ローンチに向けては、音楽業界のパートナーとライセンス取得で緊密に協力。今年2月にはストリーミング詐欺撲滅に向け、ストリーミング詐欺の検出プラットフォームを手がけるBeatdappと提携した。 

Turntable.fmは2011年に人気を博し、750万ドルを調達したが、Spotifyなど多様なサービスの登場で伸び悩んだ上、収益化と米国外におけるライセンス契約締結が難航したため、2013年に閉鎖された 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「Turntable.fmは2011年頃、Spotifyと並び人気だったゲーム型の音楽サービスで、アバターとなって仮想DJスペースに登壇し、順番で好きな音楽を掛け合って仮想フロアのリスナーたちの反応でランクが上がる。チャットも充実しており中毒性が高く、復活すればTikTokやSpotifyの登場に匹敵する人気が見込まれた。音楽サブスクとして復活しようとしていて、その方向ではむずかしいのではと思っていたが、やはり無理だったようだが別の形で三度目の正直を目指す。たとえ失敗したとしても、いずれ同様のサービスが人気を博することになると見ている。注目 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。