イタリア原盤市場、上半期は15.1%拡大
イタリア音楽産業協会(FIMI)は8月27日、2024年上半期(1〜6月)の録音原盤市場の売上高が2億260万ユーロ(約322億7,140万円)となり、前年同期比15.1%増加したと発表した。伸びは2023年通年(18.8%増)よりも鈍化したが、健全な成長を続けている。Digital Music Newsなどが伝えた。
ストリーミング(広告収入とサブスクリプションを含む)は18.1%伸び、売上高全体の81%を占めた。うち、サブスク聴取は23%増の1億1,180万ユーロだったが、無料聴取における広告売上の分配は1.1%減の2,820万ユーロとなった。動画は2,420万ユーロと、23.5%拡大した。総ストリーミング数は31.7%伸び、460億回を記録している。
ダウンロードは数百万ユーロを売り上げ、これを合わせたデジタル売上が全体に占める割合は82%となった。
フィジカルは5.7%、シンク(映像につける音楽)は4.5%それぞれ伸びている。
アルバムとシングルのトップ10は、いずれもイタリア人ミュージシャンによるものだった。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「イタリアの音楽ソフト上半期売上が前年同期比15.1%増。他にスペイン、ブラジルなどももサブスク景気で依然、高成長が続く。一方、サブスクの普及が終わったアメリカなどは低成長に入っている。日本のデジタル売上も1〜9月期は前年同期比5%で、成長速度は落ちている」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。
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