中国のネットイース、音楽配信売上25.5%増も政府規制で総売上は4.1%増にとどまる

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中国2位の音楽ストリーミングサービスを運営する同国のIT企業クラウド・ミュージック(雲音楽、旧ネットイース・クラウド・ミュージック)は、2024年上半期(1〜6月)の売上高が41億人民元(約821億円)となり、前年同期比4.1%増加したと発表した。 

部門別に見ると、オンライン音楽サービス部門は26.6%伸び、26億人民元。このうち音楽配信サービスは、契約者の増加が押し上げ要因となり、25.5%増の21億人民元だった。一方、ソーシャルエンターテインメントサービス部門は、中国当局のオンライン賭博の規制強化が打撃となり、21%減の15億人民元に沈んだ。 

調整後の純利益は8億8,070万人民元と、約2.7倍に拡大。売上総利益率は35%で、1年前から10.3ポイント上昇した。 

同社は「総ユーザー数はほぼ安定して推移しており、DAU/MAU比率(日間アクティブユーザー数/MAU。アクティブ率)は常に30%を超えている」とコメント。当期の有料会員数やMAU(月間アクティブユーザー数)は公表されていない。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「音楽配信で中国二番手のネットイース(クラウド・ミュージック)は音楽配信売上25.5%と絶好調も、ドル箱のソーシャルエンターテインメントサービス(投げ銭型のオンラインカラオケ)が政府の規制で21%減となり、総売上は4.1%増にとどまった。ゲームと投げ銭系は共産党政府が嫌っている」 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。