SaaS型スーパーファン・プラットフォーム「FanCircles」、200万ドル調達
SaaS(クラウド上で必要なソフトウエアを提供するサービス)型スーパーファン・プラットフォームを手がけるFanCircles(英国)は、複数のエンジェル投資家から200万ドルを調達したと発表した。
FanCirclesは、Weverseなどのマルチアーティスト・プラットフォームとは異なり、アーティストが独自ブランドのスーパーファン・プラットフォームを作成し、ファンと直接交流するための専用スペースを提供できるのが特徴だ。
アーティストはパーソナライズされたアプリケーションやウェブサイトを通じて、ファンに限定コンテンツやカスタマイズされた体験を提供でき、直接販売も可能。チケットやグッズの販売では、TicketmasterやShopifyとのシームレスな統合が実現されている。
ファンはプラットフォームを無料で利用でき、年額99ドルのサブスクリプションでさらなる特典を得ることも可能となっている。
FanCirclesは調達した資金を、データ分析やEC(電子商取引)ツール、コンテンツ配信の強化などに充てる方針。また、欧州やアジア、北米をターゲットとした事業展開も視野に入れているという。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「サブスクで配信しただけじゃ充分稼げないし、そろそろウチもスーパーファン向けのサービスをやらないと。でもプラットフォームに入るんじゃなくて自分たちで自由にカスタマイズして作りたいと考え中のアーティストや事務所はFanCirclesのようなSaaS型も選択肢だ」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。