HYBE、2,500万ドルで新たな企業買収 社名非公表

ビジネス 海外

HYBE8月1日、ある企業の過半数株式を2,500万ドル(約35億1,600万円)で取得する契約を結んだ。DART(韓国金融監督院が運営する電子開示システム)のデータを基に、 Music Business Worldwide(MBW)が9月12日伝えた。 

この取引により、当該企業に対するHYBEの持ち株比率は51%となり、第3四半期(7〜9月)に子会社化される予定という。 

詳細は明らかにされていないものの、今回の動きは、HYBEがこれまでM&A(企業の合併・買収)を通じて、事業の多角化や地理的な拡大を図ってきた傾向に一致している 

同社は昨年、レーベル「エグザイル・ミュージック」を取得してラテン音楽市場に進出。さらに、米国のヒップホップ・レーベル「QCメディア・ホールディングス」も買収している。 

今年8月に公表した新事業戦略「HYBE 2.0」 では「新たなビジネスチャンスを模索している」と明かし、ゲーム事業をはじめとしたオーディオ/音声技術、生成型AI、オリジナルストーリービジネス、オン/オフライン統合体験デザインなどといった分野で、慎重な投資を行う方針を示した。 

同社のゲーム部門HYBEインタラクティブ・メディアは同月、開発と出版活動の加速に向け、8,000万ドルを調達した。

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「HYBEはソニーのように多角化を目指しているが先月、謎の企業を子会社化したことが報道された。HYBE2.0を標榜し最近はゲームだけでなく生成AI、音声技術、ストーリービジネス、イマーシブ、そして成長の見込める国の専門レーベルなどへ積極的に投資している。レーベルの生き残り戦略の参考になると思う」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。

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