音楽関連企業の株価指数、過去最高を更新

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音楽業界誌ビルボードは9月20日、国際的な音楽関連上場企業の主要20銘柄で構成される株価指数「ビルボード・グローバル・ミュージック・インデックス(BGMI)」が1,873.87となり、過去最高を更新したと発表した。Spotifyの伸びがけん引し、前週から4.1%上がった 

構成銘柄のうち、10種が上昇。9種は下落し、1種は横ばいだった。 

BGMIは、9月6日終わりの週に4.8%下落し、3月以来停滞していたものの、その後2週間で7.4%上がった。年初からの上昇率は22.2%に達し、ナスダック総合株価指数とS&P500(共にプラス19.6%)を上回った。 

9月20日までの週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が18日に4年半ぶりの利下げを発表したことを受け、株価は全般的にプラスとなった。 

Spotifyの株価365ドルと、前週から8%上昇。19日には一時368.29ドルをつけ、2021年2月21日以降で最も高かった。 

ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は4.9%のプラス。ライブネーション・エンターテインメントは4.9%、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)エンターテインメントは4.6%、CTSイベンティムは1.2%それぞれ伸びた。 

半面、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)は3.6%下落した。韓国4社は平均1.2%下がったが、落ち込みは緩和。このうちHYBEは2.4%のマイナスだった。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「世界の大手音楽会社はナスダック(年初来19.6%+)よりも株価を上げているという話。上場している音楽会社の株価を指数化したビルボード・グローバル・ミュージック・インデックス(BGMI)というのがあるのだが、Spotifyやワーナー・ミュージック、ライブ・ネーション(世界最大の音楽コンサート会社)などが好調で過去最高(年初来22.2%+)となった。世界の音楽産業の動向は引き続きプラスだが、サブスクの普及が終わった先進国ではアーティスト・サービスやスーパーファンプラットフォームなど新しいビジネスモデルの追加が求められている」 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。