カジュアルリスナーをスーパーファンに 仏新興がAIマーケティングツールで支援

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Music Allyは9月19日、音楽マーケティングの新興企業ベース・フォー・ミュージック(Base for Music、フランス)が手がける新たなAIツール「Fanbase」を紹介する記事を掲載した。アーティストがストリーミング・サービスの熱心なリスナーを特定するとともに、カジュアルリスナーをスーパーファンに変化させるのにも役立つと説明している。 

アーティストは Fanbaseを使うことで、ストリーミング・プラットフォームにおけるリスナーのエンゲージメント・レベルの測定が可能。プラットフォーム上のファンに直接アクセスでき、分析したデータを基に、さまざまな要素をターゲットにした広告やメッセージング・キャンペーンを展開し、コミュニティーを活性化させることができる。 

このツールは最近、フランス出身アーティストのセローネのために使われ、7月に開催されたパリ五輪の開会式で「Supernature」が演奏された際には「数十万人」のファンにリーチしたという。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「AIを使った音楽マーケティング。Fanbaseは、ストリーミングのリスナーからスーパーファンの候補を割り出し、彼らに向け宣伝・広告を打てるようにする。マーケティングは集客と収益化の二段階があるが、このAIは後者に有効なものだ」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。