「自分自身とコラボする」AI音楽ツール、英新興企業が発表
音楽生成AIを手がける英国の新興企業デルフォス(Delphos)は、ユーザーが独自のAI駆動型の音楽生成プログラムを作成できる「Soundworlds」を発表した。ミュージシャンは自身の作品を学習させたAIモデルを作ることが可能だ。同社の発表を元に、英国の音楽業界メディアMusic Weekなどが10月9日伝えた。
ユーザーはSoundworldsに既存楽曲など「ステム」を取り込むことで、AI学習ツールを活用して作曲やリミックスなどができる。また、個々のSoundworldsは、他のクリエイターにライセンス供与することも可能。自身の作品と著作権を管理しながら、新たな収入源を生み出すことができる。
同社のイリヤ・トルチェノフCEOは、個々のミュージシャンが訓練した生成プログラムを使い、より速く曲を書くことができるようになるとして、「最高のパフォーマンスを発揮する日の自分自身とコラボレーションするようなものだ」とコメントした。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「じぶんのコピーを作る音楽生成AI、SoundworldsがDELPHOSから登場。じぶんの楽曲を学習させることで作曲、リミックスをサポートできるし、生成物をじぶんの曲として世に出すことも出来る。アーティストAIについては連載でずっと書いてきたが、その具体化のひとつといえる。」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。